普段当たり前のように使っている銀行口座ですが、実は様々な種類があります。
この記事では、簿記学習者はもちろん、ビジネスシーンでも使える銀行口座の種類と取引事例についてをわかりやすく解説します。銀行口座の知識を身につけて、簿記のスキルを向上させましょう。
目次
- 簿記で登場する銀行口座とは?
- 普通預金とは
- 定期預金とは
- 当座預金とは
- 銀行口座の確認問題
- 正解発表
- 簿記の仕訳事例:銀行口座の取引
- 普通預金口座へ入金した時の仕訳事例
- 定期預金口座へ入金した時の仕訳事例
- 複数の口座を保有している時の仕訳事例
- 銀行口座の仕訳問題に挑戦
- 銀行預金:まとめ
簿記で登場する銀行口座とは?
銀行預金には普通預金口座以外にもさまざまな種類があります。
簿記で学習する銀行口座は、主に普通預金、定期預金、当座預金の3種類です。
下図を見て分かる通り、預金口座の種類によりできることが異なります。
当座預金は利便性は高い一方、利息が付かないという点が特徴です。
それでは、各種の預金口座の特徴について解説します。
普通預金とは
普通預金は、最も一般的に利用される銀行預金です。いつでも預け入れたり、引き出したりすることが可能です。
定期預金とは
定期預金は、いつでも預け入れることは可能ですが、原則として満期にならないと引き出すことができない預金口座です。
当座預金とは
当座預金は、預金の引き出しに小切手を用いることが可能なビジネス面での利便性の高い口座です。利息が付かないという点でも特徴があります。
小切手についてより詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
銀行口座の確認問題
それでは、ここまでの内容を踏まえて、銀行口座に関する問題です。
小切手が唯一使える口座はどの口座でしょう?
タップで回答を見ることができます
普通預金口座
定期預金口座
当座預金口座
該当なし
正解発表
正解は選択肢③当座預金口座です。
当座預金口座は、小切手を用いることが可能なビジネス面での利便性の高い口座です。
普通預金口座、定期預金口座では小切手の利用ができません。
簿記の仕訳事例:銀行口座の取引
それでは、実際に簿記試験で出題される普通預金と定期預金の仕訳事例を紹介します。
- 普通預金口座への入金
- 定期預金口座への入金
- 複数の口座を保有しているケース
普通預金口座へ入金した時の仕訳事例
「普通預金に現金1,000円を預け入れた。」という取引の事例を使い、普通預金口座へ入金した時の仕訳の流れを順に説明します。
普通預金口座への入金時:現金の減少
現金を普通預金口座に預け入れたため現金が減少します。
したがって、貸方(右側)に現金(資産)1,000円を記入します。
普通預金口座への入金時:普通預金の増加
普通預金口座に入金されたことにより、普通預金残高が増加します。
そのため、借方(左側)に普通預金(資産)1,000円を記入します。
定期預金口座へ入金した時の仕訳事例
「定期預金に現金2,000円を預け入れた。」という取引の事例を使い、定期預金口座へ入金した時の仕訳の流れを順に説明します。
定期預金口座への入金時:現金の減少
現金を預け入れたため手元の現金が減少します。
そのため、貸方(右側)に現金(資産)2,000円を記入します。
定期預金口座への入金時:定期預金の増加
定期預金口座に入金されたため、定期預金残高が増加します。
したがって、借方(左側)に定期預金(資産)2,000円を記入します。
複数の口座を保有している時の仕訳事例
「A銀行の普通預金口座に100円を預け入れ、B銀行の定期預金口座に300円を預け入れた。」という取引の事例を使い、複数の口座を保有している時の仕訳の流れを順に説明します。
複数口座への入金時:普通預金-A銀行と定期預金-B銀行の増加、現金の減少
複数の銀行にて、様々な口座を開設しているケースも少なくありません。
その際には銀行名を入れて処理することがあります。「普通預金〇〇銀行」や「定期預金〇〇銀行」のように、勘定科目の後ろに銀行名を入れて処理することが一般的です。
A銀行の普通預金口座に100円を預け入れ、同時にB銀行の定期預金口座に300円を預け入れた際は、借方(左側)に普通預金-A銀行(資産)100円を記入するとともに、定期預金-B銀行(資産)300円を記入します。
また、現金を預け入れたため手元の現金が減少します。
そのため、貸方(右側)に現金(資産)400円を記入します。
銀行口座の仕訳問題に挑戦
ここまでの内容で、銀行口座の仕訳の流れを理解していただけたかと思います。
早速、下記のLINEアプリから練習問題に挑戦してみてください。
銀行預金:まとめ
今回は簿記3級に登場する「銀行口座」の種類やそれぞれの使い方について解説しました。
それぞれ異なる用途で使われるため、セットで覚えておく必要があります。
試験問題でも登場する可能性の高い勘定科目であるため、しっかり理解しておきましょう!
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