twitterfacebookline
copy
試験情報

2024/07/12

【簿記3級】預金の仕訳問題をわかりやすく解説

【簿記3級】預金の仕訳問題をわかりやすく解説_サムネイル画像

簿記3級で出題される預金の仕訳問題

簿記3級では、問題文で与えられている取引を仕訳に変換する仕訳問題が出題されます。
通常、勘定科目と金額の完全解答で、配点が付与されます。
簿記3級で出題される預金の仕訳問題
部分点方式ではありませんので、似ている勘定科目名を選んだり、金額の入力ミスをしたりしないように注意しましょう。
簿記3級で出題される預金の仕訳問題
この記事では、簿記3級で出題される預金の仕訳問題について解説しています。
問題の出題傾向や解き方を紹介していますので、簿記3級を勉強中の方はぜひご覧ください。
最後には本試験レベルの練習問題も用意していますので、ぜひ挑戦してみてください。
Funda簿記の公式LINE

目次

  • 簿記3級で出題される預金の仕訳問題
  • 預金の概要
  • 預金の出題傾向
  • 簿記3級での預金の配点
  • 預金の問題集
  • 預金の仕訳問題を解く手順
  • ①問題文から論点を読み取る
  • ②問題文から取引パターンを読み取る
  • ③勘定科目を仕訳に記入する
  • 簿記3級で出題される預金の仕訳問題
  • 預金の仕訳問題
  • 預金の仕訳問題の解答解説
  • 預金の仕訳問題の解き方まとめ

なお、今の実力を試したい方向けに、預金の仕訳問題を3問用意しました。
ぜひ、力試しに下記のトレーニングにも挑戦してみてください。

おすすめトレーニング

【仕訳トレーニング】簿記3級の預金の仕訳問題に挑戦しよう!

【仕訳トレーニング】簿記3級の預金の仕訳問題に挑戦しよう!

簿記3級で登場する「預金」の仕訳問題に挑戦できるトレーニングコンテンツです。

クイズに挑戦する

預金の概要

預金とは、一般的に銀行などの金融機関に預けたお金のことです。
簿記3級で学習する銀行口座は、普通預金、定期預金、当座預金の3種類です。
預金は貸借対照表の資産グループに属します。
預金の概要
普通預金の勘定科目
定期預金の勘定科目
当座預金の勘定科目

預金の基本については、下記の記事にて詳しく解説しています。
もし知識に自信のない方は、先にご覧ください。

関連記事

簿記で登場する銀行預金口座の種類と仕訳事例をわかりやすく解説

簿記で登場する銀行預金口座の種類と仕訳事例をわかりやすく解説

簿記で登場する銀行預金口座の種類と仕訳事例をわかりやすく解説

boki.funda.jp/blog/article/deposit

この記事をみる
簿記で登場する銀行預金口座の種類と仕訳事例をわかりやすく解説

boki.funda.jp/blog

預金の出題傾向

日商簿記3級での預金の仕訳問題は、大きく5パターンに分かれます。

  1. 当座預金口座の開設
  2. 全額自己振出の小切手
  3. 一部自己振出の小切手
  4. 預金間の資金移動
  5. 満期日を迎えた定期預金

預金の出題傾向
それぞれ一つずつ解説していきます。

①当座預金口座の開設

当座預金口座を開設したときの仕訳パターンです。
このとき、当座預金が増加しますので、借方(左側)に当座預金を記入します。
当座預金口座の開設の仕訳

②全額自己振出の小切手

商品を仕入れ、代金を小切手を振り出して支払ったときの仕訳パターンです。
小切手の振り出しは当座預金口座から行われます
このとき、当座預金が減少しますので、貸方(右側)に当座預金を記入します。
全額自己振出の小切手の仕訳

③一部自己振出の小切手

商品を仕入れ、代金の一部を自己振出の小切手で支払ったときの仕訳パターンです。
このとき、当座預金が減少しますので、貸方(右側)に当座預金を記入します。
また、代金の一部のみ自己振出小切手としているため、他の決済手段(支払手形など)の勘定科目も貸方(右側)に記入します。
一部自己振出の小切手の仕訳

④預金間の資金移動

預金口座から別の預金口座へ資金移動をしたときの仕訳パターンです。
このとき、資金移動元の預金が減少しますので、貸方(右側)にその預金(普通預金B銀行)を記入します。
また、資金移動先の預金が増加しますので、借方(左側)にその預金(普通預金A銀行)を記入します。
預金間の資金移動の仕訳

⑤満期日を迎えた定期預金

定期預金が満期日を迎えたときの仕訳パターンです。
このとき、定期預金が減少しますので、貸方(右側)に定期預金を記入します。
満期日を迎えた定期預金の仕訳

簿記3級での預金の配点

預金の仕訳問題は、簿記3級試験の第1問に1~2問出題されます。
第1問は45点満点で、1問3点の仕訳問題が15問出題される問題構成です。
したがって、預金の仕訳問題ができるようになることで、3~6点をものにすることができます。
簿記3級での預金の配点
第1問の対策方法については、下記の記事で詳しく解説しています。
目安の時間配分や問題を解く際の注意点などについて触れていますので、ぜひ参考にしてみてください。

関連記事

簿記3級の第1問「仕訳問題」の対策方法とは?解説付き練習問題も!

簿記3級の第1問「仕訳問題」の対策方法とは?解説付き練習問題も!

簿記3級の第1問「仕訳問題」の対策方法とは?解説付き練習問題も!

boki.funda.jp/blog/article/boki3-question1

この記事をみる
簿記3級の第1問「仕訳問題」の対策方法とは?解説付き練習問題も!

boki.funda.jp/blog

預金の問題集

簿記の学習アプリ「Funda簿記」では、預金の仕訳問題を全パターン解くことができます。
問題を出題する設定は下記のとおりです。

  • 級:簿記3級
  • 出題の方式:カテゴリー別
  • 論点の選択:現金・預金
  • 問題の出題数:自由

簿記の学習アプリ「Funda簿記」の練習問題
また、Funda簿記を利用していない方も、LINEから問題を解くことができます。
ぜひ下記より練習問題に挑戦してみてください。
Funda簿記の公式LINE

預金の仕訳問題を解く手順

預金の仕訳問題を解く手順は次の3ステップです。

  1. 問題文から論点を読み取る
  2. 問題文から取引パターンを読み取る
  3. 勘定科目を仕訳に記入する

ここからは、預金の仕訳問題を解く手順を一つずつ解説します。

①問題文から論点を読み取る

最初に、問われている「論点」を問題文から読み取ります。
ここでの論点とは、通常の商品売買取引(「商品を販売し、代金を現金で受け取る」などの取引)と異なる点のことを指します。

下の事例では「当座預金口座」「普通預金口座」と書いてあるため、預金の論点であることが読み取れます。
預金の仕訳問題を解く手順①

②問題文から取引パターンを読み取る

次に、問題文から問われている「取引パターン」を読み取ります。
通常の預金の取引には、基本的に取引パターンが複数あります。(例:「全額自己振出の小切手」と「預金間の資金移動」など)

下の事例では「当座預金口座を開設し」「預け入れた」と書いてあるため、当座預金口座の開設の取引パターンであることが読み取れます。
預金の仕訳問題を解く手順②
論点を正しく読み取っても、取引パターンを読み間違えると、もちろん正しい仕訳は導き出せません。
問題文をしっかり読み、取引パターンも正確に把握しましょう。

③勘定科目を仕訳に記入する

最後に、勘定科目と金額を一つずつ仕訳に記入します。
取引パターンから勘定科目が増加しているのか、減少しているのかを判断して、記入しましょう。
預金の仕訳問題を解く手順③

簿記3級で出題される預金の仕訳問題

以上を踏まえて、簿記3級の本試験レベルの仕訳問題に挑戦してみましょう。
「解く手順」を参考に、取引の仕訳として正しいものを選択肢から選んでください。

預金の仕訳問題


仕入先に対する掛代金123,500円について、小切手を振り出して支払った。

預金の仕訳問題の選択肢

タップで回答を見ることができます

1

選択肢①

2

選択肢②

3

選択肢③

みなさんわかりましたか?
この問題の正解は選択肢②でした。
預金の仕訳問題の解答

預金の仕訳問題の解答解説

「解く手順」に沿ってこの問題の解き方を解説します。

①問題文から論点=預金を読み取る

最初に、問われている「論点」を問題文から読み取ります。

今回の問題では「小切手を振り出して」と書いてあるため、預金の論点であることが読み取れます。
預金の仕訳問題の解答解説

②問題文から取引パターン=全額自己振出の小切手パターンを読み取る

次に、問題文から問われている「取引パターン」を読み取ります。

今回の問題では「掛代金123,500円について、小切手を振り出して支払った」と書いてあるため、全額自己振出の小切手パターンであることが読み取れます。
預金の仕訳問題の解答解説
【今回の取引パターン】
今回の預金の取引パターン

③勘定科目を仕訳に記入する

最後に、登場する勘定科目を見落とさないように注意しながら、勘定科目と金額を仕訳に記入します。
今回の問題文には2つの勘定科目が登場します。
預金の仕訳問題の解答解説

買掛金の減少

問題文の「掛代金123,500円について支払った」より、買掛金が減少しています。
買掛金は貸借対照表の負債に属する勘定科目であるため、貸方(右側)がホームポジションです。
したがって、買掛金の減少を表現するために、買掛金をホームポジションとは逆の借方(左側)に記入します。
預金の仕訳問題の解答解説
買掛金の勘定科目

当座預金の減少

問題文の「掛代金123,500円について、小切手を振り出して支払った」より、当座預金が減少しています。
当座預金は貸借対照表の資産グループに属する勘定科目であるため、借方(左側)がホームポジションです。
したがって、当座預金の減少を表現するために、当座預金をホームポジションとは逆の貸方(右側)に記入します。
預金の仕訳問題の解答解説
当座預金の勘定科目
以上より正しい仕訳は選択肢②となります。
預金の仕訳問題の解答

預金の仕訳問題の解き方まとめ

簿記3級の預金の仕訳問題の解き方を解説してきました。
簿記3級の中で最も基本的な取引の一つであるため、試験を受ける方は必ず解けるようになりましょう。

試験合格レベルになると「仕訳問題を解く手順」に沿って瞬時に解答することができるようになります。
問題を繰り返し練習して、仕訳問題を一瞬で解けるようになりましょう!

簿記の学習アプリ「Funda簿記」では、今回のような本試験レベルの問題が解き放題です。
繰り返し問題を解いて理解度を深めたい方は、ぜひFunda簿記で一緒に勉強しましょう!
Funda簿記の学習アプリ

この記事を書いた人

著者:大手町のランダムウォーカー

大手町のランダムウォーカー

Funda社運営

トータルSNSフォロワー20万人の会計インフルエンサー。著書の『世界一楽しい決算書の読み方』はシリーズ累計30万部突破。

\ 仕訳問題が無料で解ける! /

公式LINEに登録する法人向けの導入資料はコチラから