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基礎知識

2023/05/24

貸付金とは?簿記の勘定科目を仕訳事例を用いてわかりやすく解説

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皆さんは、友人にお金を貸したことはあるでしょうか?
友人間でのお金の貸し借りの場合には、無料でお金を貸すことも多いかと思います。
しかし、ビジネスの世界では、無料で貸すことはほぼありえません。
この記事では、簿記学習者はもちろん、ビジネスシーンでも使える貸付金の意味や取引事例についてをわかりやすく解説します。
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目次

  • 簿記の勘定科目:貸付金とは?
  • 貸付金の取引で登場する受取利息
  • 貸付金と借入金の簿記上の違い
  • 貸付金の確認問題
  • 正解発表
  • 貸付金の取引の全体像は?
  • 資金の貸し付け時
  • 資金の回収時
  • 簿記の仕訳事例:貸付金
  • 資金を貸し付けた時の仕訳事例
  • 資金を回収した時の仕訳事例
  • 貸付金の仕訳問題に挑戦
  • 貸付金:帳簿上の動き
  • 貸付金の勘定科目:まとめ

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簿記の勘定科目:貸付金とは?

貸付金(かしつけきん)とは、取引先や個人に金銭を貸し付けた場合に発生する勘定科目です。
取引先等にお金を貸した場合は将来的に現金を受け取る権利(返してもらう権利)が生じるため、会計上では、資産の勘定科目となります。
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貸付金の取引で登場する受取利息

貸し付けたお金に対して通常は利息が発生します。
そのため、資金を貸し付けた側は、貸し付けたお金の元本に加えて、利息を受け取ることができます
利息を受け取った場合は、収益として認識するため「受取利息」勘定が使われます
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貸付金と借入金の簿記上の違い

貸付金と借入金は表裏の関係にあります。

貸付金とは、お金を貸した側が貸し付けたお金のことです。
例えば、友人に100円貸した場合、その100円はあなたの貸付金になります。

一方、借入金とは、お金を借りた側が借りたお金のことです。
例えば、お菓子を買いたいけどお金がない場合、友達に100円借りたとします。その100円はあなたの借入金になります。

つまり、貸付金はお金を貸した側の資産となり、借入金はお金を借りた側の負債となります。
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借入金について詳しく学びたい方は、下記の記事がおすすめです。
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貸付金の確認問題

それでは、ここまでの内容を踏まえて、貸付金に関する問題です。
貸付金の特徴として当てはまらないものを選びなさい。
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タップで回答を見ることができます

1

利息が発生する

2

資産の勘定科目である

3

商品を販売したものの現金が未回収の状態

4

貸し倒れリスクが存在する

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正解発表

正解は、③商品を販売したものの現金が未回収の状態です。
貸付金は企業が他の企業や個人に貸し付ける金額であり、企業の資産の一部を構成します。
選択肢③は、商品の販売先から後で代金を受け取る金額を指す「売掛金」の特徴であり、貸付金の特徴ではありません。
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貸付金の取引の全体像は?

貸付金を用いた取引の流れの全体像を紹介します。
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資金の貸し付け時

まず、資金を貸し付けた際には、お金が減少します。
それと同時に、将来お金を返して貰える権利として、貸付金が増加します。

資金の回収時

その後返済期限となり、受取利息とともにお金を返してもらいます。
結果として、お金が増加すると共に、貸付金の金額が減少します。

簿記の仕訳事例:貸付金

簿記の取引事例を通じて、貸付金の使い方を解説します。

資金を貸し付けた時の仕訳事例

「取引先に現金1,000円を貸し付けた。」という取引の事例を使い、資金を貸し付けた時の仕訳の流れを順に説明します。
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貸付時:現金の減少

取引先に現金1,000円を貸し付けたため、現金が減少します。
そのため、貸方(右側)に現金(資産)1,000円を記入します。
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貸付時:貸付金の増加

取引先に資金を貸し付けたため、貸付金が増加します。
したがって、借方(左側)に貸付金(資産)1,000円を記入します。
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資金を回収した時の仕訳事例

「取引先から貸付金1,000円の返済を受け、利息100円とともに現金で受け取った。」という取引事例を使い、資金を回収した時の仕訳の流れを順に説明します。
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資金の回収時:現金の増加

貸し付けた資金と利息を合わせた1,100円を現金で回収したため、現金が増加します。
そのため、借方(左側)に現金(資産)1,100円を記入します。
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資金の回収時:貸付金の減少

貸付金を回収したことで「貸付金」勘定が減少します。
そのため、貸方(右側)に貸付金(資産)1,000円を記入します。
また、資金を貸し付けた際に発生した利息100円を受け取ったため、受取利息が発生します。
したがって、貸方(右側)に受取利息(収益)100円を記入します。
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貸付金の仕訳問題に挑戦

ここまでの内容で、貸付金の仕訳の流れを理解していただけたかと思います。
早速、下記のLINEアプリから練習問題に挑戦してみてください。
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貸付金:帳簿上の動き

最後に、貸付金の帳簿上での動きを解説します。
帳簿上の動きは、簿記を理解する際に、非常に重要となるため、必ず押さえておきましょう。

資金の貸し付け時

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資金の回収時

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貸付金の勘定科目:まとめ

今回は簿記3級に登場する「貸付金」という勘定科目の意味を解説しました。
簿記で使う貸付金は、お金を貸し付けた際に使用されます
また、貸付金には受取利息が発生することが多いのでセットで覚えておく必要があります。
試験問題でも登場する可能性の高い勘定科目であるため、しっかり理解しておきましょう!

少しでも会計や決算書に興味を持った方は、下記の公式LINEも覗いてみてください。
初学者向けに、基礎から解説する情報を発信しています。
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また、基礎からしっかり学びたい方は、ぜひ学習アプリ「Funda簿記」をご覧ください。
アプリ内で決算書の構成や作り方を学ぶことができます。
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この記事を書いた人

著者:大手町のランダムウォーカー

Funda社運営

大手町のランダムウォーカー

トータルSNSフォロワー20万人の会計インフルエンサー。著書の『世界一楽しい決算書の読み方』はシリーズ累計30万部突破。

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