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基礎知識

2024/09/10

小口現金とは?簿記の勘定科目を仕訳事例を用いてわかりやすく解説

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小口現金は、日常業務における小額の現金取引をスムーズに管理する際に重要な役割を果たします。
小口現金の論点
この記事では、小口現金の意味や目的、関連する勘定科目、仕訳方法についてを簿記初心者向けにわかりやすく解説します。小口現金の知識を身につけて、簿記のスキルを向上させましょう。
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目次

  • 小口現金とは?
  • 現金との違い
  • 小口現金を用いる取引で登場する勘定科目
  • 小口現金制度とは
  • 小口現金の確認問題
  • 正解発表
  • 小口現金の取引の全体像は?
  • 現金の事前渡し時
  • 内容の事後報告時
  • 小口現金の仕訳事例
  • 小口現金を事前に前渡しした時の仕訳事例
  • 小口現金の事後報告をした時の仕訳事例
  • 簿記検定で出題される小口現金の問題
  • 小口現金の仕訳問題の配点
  • 小口現金の仕訳問題に挑戦
  • 小口現金の帳簿上の動き
  • 小口現金の事前渡し
  • 内容の事後報告時
  • 小口現金のまとめ

なお、簿記を基礎からしっかり学びたい方は、まずは先に下記のトレーニングから始めてみてください。

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小口現金とは?

小口現金こぐちげんきん)とは、日々の細かい支払いのために手元においておく少額の現金のことを言います。小口現金を用いることで、日常業務における少額の現金取引をスムーズに管理することができ、突発的な支払いにも対応することができるメリットがあります。
会計上では、資産の勘定科目となります。
小口現金とは
勘定科目について基礎から学びたい方は、下記の記事がおすすめです。

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現金との違い

簿記における現金は、一般的に銀行などに預けられているまとまったお金のことを指します。一方、小口現金は日々の細かい支払いに備えて手元においてある少額のお金のことを指します。
現金とは
簿記の世界では、紙幣や通貨の他に通貨代用証券も現金に含まれます。
簿記上の現金について詳しく学びたい方は、下記の記事をご覧ください。

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小口現金を用いる取引で登場する勘定科目

小口現金を用いる取引では、さまざまな費用の勘定科目が登場します。
代表的な勘定科目は以下の5つです。
主に事務用品や交通費などの細かい支払いの際に一緒に出題されます。

  • 通信費:電話代、郵便切手代など
  • 旅費交通費:バス代、タクシー代など
  • 消耗品費:文房具、コピー用紙など
  • 水道光熱費:電気代、水道代など
  • 雑費:上記以外の費用

小口現金制度とは

会社では毎日多くの支出取引が発生します。取引の都度、営業などの担当者からの精算の申請に対応したり、日々の取引の仕訳を毎回のように切るのは経理部にとって非常に手間がかかります。
小口現金制度とは
そこで、事前に用度係(小口係)にお金を渡しておき、一定期間に一度まとめて仕訳を行います。
このようにすることで、経理部の手間を省くことが可能となります。この仕組みを小口現金制度といいます。
小口現金制度とは

小口現金の確認問題

それでは、ここまでの内容を踏まえて、小口現金に関する問題です。
小口現金はどのような支払いに使われるでしょう?
小口現金:確認問題

タップで回答を見ることができます

1

建物の購入

2

設備投資

3

事務用品の購入

4

給料の支払い

一緒に考えてみよう



正解発表

正解は、選択肢③事務用品の購入です。
小口現金は、日常業務での小額の支払い(例:事務用品の購入や交通費の支払い)をスムーズに行うための勘定科目です。建物の購入や設備投資、給料の支払いなどの大きな支出には使われません。
小口現金の確認問題:正解発表

小口現金の取引の全体像は?

小口現金を用いた取引の流れを簡単に紹介します。
小口現金の取引の全体像

現金の事前渡し時

まず、事前に現金を渡し、現金が減少します。
それと同時に、小口現金が増加します。

内容の事後報告時

その後、内容の事後報告を受けて費用を計上すると同時に、小口現金が減少します。

小口現金の仕訳事例

簿記上の取引事例を通じて、小口現金の使い方を解説します

小口現金を事前に前渡しした時の仕訳事例

経理部は、用度係(小口係)に小口現金として小切手1,000円を振り出して支払った。

上記の取引事例を使い、小口現金を事前に前渡しした時の仕訳の流れを順に説明します。
小口現金を事前に前渡しした時の仕訳事例

前渡し時:小口現金の増加

事前にお金を用度係に渡したため、小口現金が増加します。
そのため、借方(左側)に小口現金(資産)1,000円を記入します。

前渡し時:当座預金の減少

また、代金は小切手を振り出して支払ったため、当座預金が減少します。
したがって、貸方(右側)に当座預金(資産)1,000円を記入します。
小口現金を事前に前渡しした時の仕訳事例

小口現金の事後報告をした時の仕訳事例

用度係(小口係)から消耗品200円と交通費800円の支払い報告があった。

上記の取引事例を使い、小口現金の事後報告をした時の仕訳の流れを順に説明します。
小口現金の事後報告をした時の仕訳事例

事後報告時:消耗品費と旅費交通費の発生

用度係(小口係)から消耗品200円と交通費800円の支払い報告があったため、借方(左側)に消耗品費(費用)200円と旅費交通費(費用)800円を記入します。

事後報告時:小口現金の減少

また、上記の費用は小口現金から支払っているため、小口現金が減少します。
したがって、貸方(右側)に小口現金(資産)1,000円を記入します。
小口現金の事後報告をした時の仕訳事例

簿記検定で出題される小口現金の問題

小口現金は、簿記検定でも頻出の論点です。
特に日商簿記検定3級の試験では、第1問で小口現金の問題が頻繁に出題されています。

具体的には、問題文で与えられている取引を仕訳に変換する仕訳問題です。
通常、勘定科目と金額の完全解答で、配点が付与されます。
簿記3級で出題される小口現金の仕訳問題

小口現金の仕訳問題の配点

小口現金の仕訳問題は、簿記3級試験の第1問に1~2問出題されます。
第1問は45点満点で、1問3点の仕訳問題が15問出題される問題構成です。
したがって、小口現金の仕訳問題ができるようになることで、3~6点をものにすることができます。
簿記3級での小口現金の配点
小口現金の仕訳問題が苦手な方や第1問の仕訳問題で満点を狙っている方は、ぜひ下記の試験対策記事を参考にしてみてください。

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小口現金の仕訳問題に挑戦

簿記検定で頻出の論点である小口現金の仕訳問題を解けるようになるためには、練習問題をたくさん解く必要があります。
Funda簿記の公式LINEでは、仕訳問題を無料で解くことができます。
この記事の内容の復習として、早速、下記のLINEアプリから練習問題に挑戦してみてください。
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小口現金の帳簿上の動き

最後に、小口現金の帳簿上での動きを解説します。
帳簿上の動きは、簿記を理解する際に、非常に重要となるため、必ず押さえておきましょう。

小口現金の事前渡し

小口現金を事前に渡した際は、小口現金が増加します。
小口現金の帳簿上の動き

内容の事後報告時

小口現金の支払い報告を受けた時は、支払った金額分の小口現金が減少するとともに、支払い内容の費用科目を計上します。
小口現金の帳簿上の動き

小口現金のまとめ

今回は簿記3級に登場する「小口現金」という勘定科目の意味を解説しました。
簿記で使う小口現金は、日々の細かい支払いを行う際に使用されます
また、小口現金の仕訳にはさまざまな費用の勘定科目が登場するため、セットで覚えておく必要があります。
試験問題でも登場する可能性の高い勘定科目であるため、しっかり理解しておきましょう!

また、決算書や企業のビジネスについて少しでも興味を持っていただけましたら幸いです。
基礎からしっかり学びたい方は、ぜひ学習アプリ「Funda簿記」をご覧ください。
アプリ内で決算書の構成や作り方を学ぶことができます。
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この記事を書いた人

著者:大手町のランダムウォーカー

大手町のランダムウォーカー

Funda社運営

トータルSNSフォロワー20万人の会計インフルエンサー。著書の『世界一楽しい決算書の読み方』はシリーズ累計30万部突破。

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