簿記三級の合格に必要な勉強時間は?
簿記三級の合格に必要な勉強時間は、一般的に70〜100時間と言われています。
しかし、学習時間は、個人の生活状況、学習環境、学習スタイル、そして基礎知識の有無によって大きく変わります。
そのため、一概に「これだけの時間を勉強すれば合格できる」とは言い切れません。
大事なポイントは、まずは自身の状況を理解し、最適な学習計画を立てることが、簿記3級の効率的な学習への鍵となります。
この記事では、実際に簿記三級に合格した方のデータを元に、実体験ベースで簿記三級の勉強時間と勉強スケジュールを紹介します。
これからお伝えする勉強方法を実践すれば、少ない勉強時間での簿記三級合格を目指すことが可能ですので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
- 簿記三級の合格に必要な勉強時間は?
- 合格までに必要な勉強時間が変動する要因
- 自身の状況に合わせて勉強時間のデータを活用する
- 簿記三級の勉強時間データの活用方法とは?
- 学習を始めるか検討している方
- 学習を決意し学習計画を立てている方
- 既に勉強を進めている方
- 簿記三級に1か月で合格した勉強時間を公開
- 簿記三級の合格者情報
- 簿記三級の合格に要した勉強時間
- 小川さんの学習戦略
- 勉強開始1日目:スタート
- 勉強開始5日目:最初の確認テスト
- 勉強開始8日目:練習問題をスタート
- 勉強開始18日目:試験範囲の学習が完了
- 勉強開始20日目:模試で合格点に到達
- 勉強開始26日目:簿記三級に合格
- 学習記録から得られる教訓
- 簿記三級の属性別の勉強時間は?
- フルタイムの社会人の勉強時間
- フリーランスの勉強時間
- 育児中の主婦の勉強時間
- 簿記三級の勉強時間のまとめ
合格までに必要な勉強時間が変動する要因
簿記三級の合格には、個々人によって異なる一定量の勉強時間が必要です。この勉強時間が人によってどのように変わるのか、その主な要因は下記の3つとなります。
- 日常生活とのバランス
- 学習環境の質
- 事前の基礎知識
以下に詳しく解説します。
日常生活とのバランス
職業や家庭環境は、簿記三級の勉強時間に大きく影響します。
例えば、フルタイムで働く人は、仕事と学習の間で時間を分ける必要があり、利用できる学習時間が限られがちです。また、子育てや介護なども、学習に充てられる時間を制限する要因となります。
このような環境で簿記三級に合格される方は、隙間時間の学習を積み上げて合格される方が多く、平均よりも勉強時間が少なくなる傾向があります。
学習環境の質
学習環境の質は、勉強時間の効率に大きな影響を及ぼします。
優れた教材の選択はもちろん、学習スタイルに合った方法を見つけることが重要です。例えば、書籍を中心にした学習が適しているか、それともスマートフォンのアプリを活用した学習がより効果的かなど、個々の向き不向きは様々です。
自分にとって最も学習しやすい教材や方法を選択することは、勉強時間の質と量に直接的な影響を与えます。
従って、自身の学習スタイルに合った環境を整えることは、簿記三級の勉強において非常に重要な要素となります。
事前の基礎知識
事前に持っている基礎知識は、簿記三級の勉強時間に必要な時間に大きく影響します。
たとえば、会計や簿記に関する知識が既にある人は、初学者に比べて、新しい学習内容をより迅速に理解することができるでしょう。
既に一定の知識を持つ人は、要約された教材やより高度な内容を扱う教材を選ぶことが可能です。一方で、初学者にとっては、より詳細な説明が必要な場合があり、簡潔な教材では理解が不十分になることも考えられます。
このため、自分の基礎知識レベルに適した学習方法や教材を選択することが、効率的な学習には不可欠です。自己評価を行い、自分に最適な教材や学習スタイルを見つけることが、簿記三級の勉強において重要なステップとなります。
自身の状況に合わせて勉強時間のデータを活用する
簿記三級の勉強時間は、個々の生活状況や学習スタイルによって大きく異なります。
そのため、自分自身の学習計画を立てる際には、自分と似た条件の学習者のデータを参考にすることが非常に重要です。
この記事では、簿記三級の合格者の実際の学習時間データを紹介し、それらをどのように有効に活用するかについて詳しく解説します。
自分の現在の学習状況や目標に照らし合わせながら、これらの情報を参考にして、より効果的な学習計画を立てるためのヒントを提供します。
簿記三級の勉強時間データの活用方法とは?
簿記三級の勉強時間のデータは、自身の学習に活かすことが可能です。しかし、その人の学習フェーズによって活かし方は異なります。
今回は、以下のような学習フェーズの方向けに、勉強時間データの活用法を紹介します。
- 学習を始めるか検討している方
- 学習を決意し学習計画を立てている方
- 既に勉強を進めている方
学習を始めるか検討している方
簿記三級の学習を検討している方は、まず、どの程度の時間を学習に割くことが可能かを把握することが重要です。平均的な学習時間を参考に、自分の生活スタイル、仕事、家庭の責任などを考慮し、勉強をはじめるかどうかを検討します。
学習を決意し学習計画を立てている方
資格取得に向けて学習計画を立てている方は、どの学習方法が最も効果的かを検討する際に、合格者の勉強データを参考にすることが有効です。このデータは、学習方法や時間配分の戦略を組み立てる際の貴重な指標となります。
既に勉強を進めている方
既に学習を進めている方は、他の学習者や平均的な学習時間と自分の進捗を比較することで、学習の進行具合を確認できます。この比較は、モチベーション維持にも役立ちます。さらに、効率的な時間管理技術を取り入れることで、学習時間を最大限に活用することが可能です。
簿記三級に1か月で合格した勉強時間を公開
ここからは、実際に1か月で簿記三級に合格した方の学習記録を紹介します。
学習アプリ「Funda簿記」では、簿記三級合格までの勉強時間がすべて計測されます。この学習データを元に、簿記三級の合格者約30人の平均学習時間を計算すると、30~40時間前後となりました。
今回はその合格者の中でも、参考となる事例を紹介します。
簿記三級の合格者情報
今回は、実業団で陸上選手としても活躍している小川 宏海さんの勉強時間のデータを紹介します。
小川さんは、自身のトレーニングや陸上競技のコーチとして多忙な日々を過ごしている中で、2023年の10月から簿記三級の勉強を開始し一か月弱で見事合格しました。
小川さんのTwitterアカウントはこちら
簿記三級の合格に要した勉強時間
まずは、小川さんの簿記三級の勉強時間データのサマリーを紹介します。
- 学習教材:Funda簿記のみ
- 学習に要した日数:26日
- 総学習時間:34時間21分51秒
- 1日の平均学習時間:1時間19分18秒
- アプリ起動回数:76回
簿記三級の合格までの勉強時間の詳細を知りたい方は、下記のボタンをクリックしてみてください。
なお、データはスプレッドシートですので、パソコン環境からの表示がお勧めです。
小川さんの学習戦略
簿記三級の勉強にあたって、小川さんは3つのフェーズを意識しながら学習を進めていきました。
- 簿記の用語や基本ルールに慣れる
- 試験範囲の論点を一通り終わらせる
- 本番を意識して苦手論点を潰す
簿記はビジネス言語であるため、初学者の方はまずは「慣れる」という勉強が有効です。最初の1週間はこの慣れる作業に時間を割いています。
その後、試験範囲を2週間弱かけて学習し、最後の1週間で苦手な論点を1つずつクリアしています。
ここからは、小川さんの各フェーズごとの勉強時間と内容を紹介します。
勉強開始1日目:スタート
勉強の開始は10月14日の21時17分です。
1日目は簿記の勉強方法や、学習アプリ「Funda簿記」の使い方についてを学んでいます。
小川さんは、多忙な日々を送っているため、隙間時間にコツコツ学習するスタイルを採用しました。
勉強データの「アプリ起動回数」からも読み取れるように、1日に3~5回アプリを開いています。
その結果、「簿記」の接触回数も多くなり、比較的早期に用語に慣れたように思えます。
勉強開始5日目:最初の確認テスト
学習開始から最初の1週間弱は、簿記の基本ルールについてを学習しています。
簿記はビジネス言語であるため、簿記特有のルールが存在します。具体的には下記の内容を学んでいます。
- 決算書の種類や特徴
- 借方と貸方の考え方
- 簿記で登場する勘定科目
- 仕訳の書き方
- 決算書の作成の流れ
これらの基礎が適切に身に付いているかどうかを測る基準として「本試験形式チャレンジ」という計測点を用意しています。
小川さんは、10月18日16時40分に、こちらの計測ポイントをクリアしています。勉強開始から5日目です。
簿記の学習では、理解が怪しい状態で先に進んでしまうと、後々に逆戻りをしてしまい思わぬロスが発生してしまいます。
そのため、効率的に学習を進めるために、Funda簿記では要所に知識が身に付いているかどうかを計測するポイントを用意しています。
勉強開始8日目:練習問題をスタート
勉強開始から1週間が過ぎると、商品売買取引や固定資産取引、賃貸借取引などの個別論点の学習に入っています。
個別論点は覚えやすい一方で、すぐに忘れてしまう特徴があります。そのため、インプットのみならず、アウトプットも同時に行う学習が効果的です。
小川さんの勉強データを見てみると、知識のインプットと同時に、アプリ内に実装されている「練習問題」にも着手し、アウトプットも同時に行っています。
その結果が、短期間で知識を定着することへと繋がっているように思われます。
勉強開始18日目:試験範囲の学習が完了
勉強開始から18日目に、すべての学習スライドの1周目を完了しています。
1日1時間程度の学習を継続すると、3週間弱で簿記三級の学習論点を完了することが可能です。
学習スライドの1周目が完了後は、本番形式の大問別練習問題を集中して実施しています。
いきなり通しの模試を行うのは少しハードが高いため、まずは大問ごとの出題形式に慣れる必要があります。
勉強開始20日目:模試で合格点に到達
学習開始から20日目には、本試験を想定した「模試」で、はじめて合格ラインである70点を超えています。
知識をインプットしている段階から、本番でも出題される問題に挑戦していたことで、短期間での合格点到達に繋がっています。
また、Funda簿記の模試は、アプリが自動で問題を生成するため、二度と同じ問題が出題されることはありません。
従って、できるようになるまで何度でも挑戦することが可能です。
小川さんの学習データを見ると、合格までに8回の模試に挑戦していることがわかります。
途中、第2問の点数が伸び悩んでいますが、小川さんはこの期間に第2問の問題を重点的に解くことで、克服をしたそうです。
勉強開始26日目:簿記三級に合格
学習開始から26日目に日商簿記検定3級に無事合格しています。
試験当日の朝も、最後の復習として苦手論点を中心に勉強している様子が印象的です。
学習記録から得られる教訓
学習記録はあくまで個人例ですが、自身が勉強する際の参考となります。
今回は、簿記3級に合格するまでの勉強時間を実体験ベースで紹介しました。
簿記3級は、しっかり対策することで誰でも合格できる資格です。一般的には70〜100時間が必要と言われていますが、効率的な勉強計画を立てることで30~40時間でも十分合格することが可能です。
簿記三級の属性別の勉強時間は?
簿記三級の合格を目指す多くの方々にとって、他の受験者がどのように時間を管理し、効率的に学習しているかを知ることは非常に価値があります。
特に、会社員、主婦、フリーランスといった異なる生活スタイルを持つ方々は、それぞれに合った学習方法が必要です。
この記事の最後は、小川さん以外の合格者の、属性ごとの勉強時間の事例を紹介します。
フルタイムの社会人の勉強時間
学習経験が全くなかった「いち」さんは、フルタイムの社会人にもかかわらず、わずか22日間で簿記三級に合格しています。
簿記三級の合格に要した勉強時間は約35時間です。具体的な勉強方法についても大変参考になりますので、ぜひ社会人の方は下記の記事を参考にしてみてください。
また社会人で満点合格をした「カビゾー」さんの事例も大変参考になります。
カビゾーさんも5週間で合格した学習スケジュールを公開していますので、合わせてご覧ください。
社会人が毎日勉強するためのヒント
社会人の「くまぱんだ」さんは、簿記2級を見据えて、十分な学習時間を確保して簿記3級に合格しました。
毎日60分以上勉強して、学習ログがすべて青になっているのは壮観です。
詳細な学習記録はこちら
自身のライフスタイルに合った勉強をするヒント
さらに、理学療法士として働く「ごぼう」さんの事例も紹介します。
比較的お仕事が忙しい中でも、隙間時間を活用し、見事2か月で合格されました。
1か月未満で合格される方はもちろん素晴らしいですが、「ごぼう」さんのように、自身の生活スタイルを理解したうえで、無理なく1歩ずつ知識を身に付けていく勉強方法も多くの方に参考になるはずです。
詳細な学習データはこちら
フリーランスの勉強時間
「こむ」さんは、フリーランスという環境で1か月での合格を実現しました。
簿記三級の合格に要した勉強時間は約40時間です。
彼女は、スキマ時間を利用してインプット学習を進め、早朝にパソコンで模試を解くという方法で勉強しました。日々忙しいフリーランスや個人事業主の方は、ぜひ参考にしてみてください。
育児中の主婦の勉強時間
約40時間で合格した、「ふじさわ」さんの事例を紹介します。
彼女は、育児中の主婦でありながら、日商簿記3級と2級に合格し、育児と簿記学習を両立させることに成功しました。
ふじさわさんは、簿記3級を約1ヶ月、2級を約4ヶ月という短期間で合格しています。育児との両立についても詳しく紹介されていますので、同じような環境の方はぜひ参考にしてください。
簿記三級の勉強時間のまとめ
簿記三級の勉強時間は個人によって異なるため、自身の状況に合った計画を立てることが重要です。
他人の勉強時間を参考にする際は、自身の生活状況や学習スタイルを考慮し、個々の状況に合わせた学習方法と環境の選択が鍵となります。
今回の記事では、タイプの異なる様々な合格者の勉強時間を紹介しました。
ぜひ、自身にあった方の学習スタイルを参考に学習を進めてみてください。
ここまでの内容を踏まえて、少しでも簿記の学習に興味を持った方は簿記学習アプリ「Funda簿記」を使って勉強をはじめませんか?
あなたの挑戦をお待ちしています。