簿記2級合格に必要な勉強時間は?
簿記2級の合格に必要な勉強時間の目安は、250~350時間といわれています。
しかし、この数時はあくまで目安であり、学習環境やライフスタイル、事前知識の有無などによって必要な勉強時間は大きく変わります。
したがって、一概に「これだけの時間を勉強すれば合格できる」とは言い切れません。
人によっては、目安の勉強時間よりも早い時間で合格する人もいるでしょう。
簿記2級に効率よく合格するためには、自身の状況を理解し、最適な学習スケジュールを立てることが大切になってきます。
この記事では、実際に簿記2級に合格した方の学習データをもとに、簿記2級合格までの勉強時間と学習スケジュールを実体験ベースで紹介します。
これからお伝えする勉強方法を実践すれば、目安の勉強時間よりも少ない時間で簿記2級の合格を目指すことができますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
- 簿記2級合格に必要な勉強時間は?
- 簿記2級の試験内容
- 簿記2級の合格率
- 簿記3級と簿記2級の違い
- 簿記3級を持っている人は250時間が目安
- 簿記3級を持っていない人は350時間が目安
- 実際に簿記2級に合格した方の勉強時間を公開
- 簿記2級の合格者情報
- 簿記2級合格にかかった勉強時間
- 小川さんの学習戦略
- 簿記2級に合格した社会人の学習スケジュールを紹介
- 勉強開始1日目:スタート
- 勉強開始2日目:工業簿記の学習スタート
- 勉強開始7日目:練習問題スタート
- 勉強開始32日目:勉強のペースを変更
- 勉強開始70日目:商業簿記の学習スタート
- 勉強開始76日目:練習問題スタート
- 勉強開始130日目:連結会計の学習スタート
- 勉強開始142日目:練習問題によるアウトプットと復習を開始
- 勉強開始158日目:初めての模試に挑戦
- 勉強開始163日目:2回目の模試に挑戦
- 勉強開始172日目:3回目の模試に挑戦
- 勉強開始182日目:簿記2級に合格
- 音声配信によるインタビュー
- 他の2級合格者の勉強時間も紹介
- ぽめさんの勉強時間
- うーすけさんの勉強時間
- 忙しい社会人でも簿記2級に合格できるアプリ「Funda簿記」
- 隙間時間で効率よく勉強できる学習体験
- 何度も挑戦できる模試機能
- 学習状況が可視化されるダッシュボード
簿記2級の試験内容
日商簿記2級では、商業簿記と工業簿記の2科目が試験範囲となっています。
- 商業簿記(60点)
- 工業簿記(40点)
商業簿記の内容
商業簿記では、社外関係者との取引を記録・計算するための知識や技能が必要です。
自社の企業活動を関係者へ正確に報告するための決算書作成、財務諸表から経営内容を読み解く力など、会計実務を踏まえた適切な処理や分析が求められます。
工業簿記の内容
工業簿記では、主に製造業を営んでいる企業での部門別・製造別(材料、燃料、人力など)の資源の投入や費用、利益などを計算する知識や技能が求められます。
製造業ではない企業も適応できますが、簿記検定で出るのは主に製造業の企業です。
合格点は100点満点中70点で、試験時間は90分です。
そのため、解ける問題から解いていくことが大切です。
工業簿記の詳細な解説は、下記の記事を参考にしてください。
関連記事
【日商簿記2級】工業簿記の試験内容や難易度、学習方法について解説
boki.funda.jp/blog/article/industrial-bookkeeping-2
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簿記2級の合格率
直近の第166回(2024年2月25日)の合格率は15.5%です。
ここ10年の最高合格率は第159回の30.6%、最低合格率は第157回の第8.6%となっており、平均合格率は20.18%です。
下の表を見てもわかる通り、簿記2級の合格率はだいたい20%前後を推移しており、試験の回ごとに変動します。5人に1人が受かる計算であるため、しっかりと対策を行わないと難しい試験であることがわかります。
簿記3級と簿記2級の違い
簿記2級と簿記3級には大きな違いが存在します。具体的には下記の3点です。
- 難易度
- 合格率
- 勉強時間
下記にて、それぞれの詳細を解説します。
難易度(試験範囲)
簿記3級は商業簿記のみ出題されますが、簿記2級では商業簿記に加えて工業簿記が追加されます。製造業における原価計算やCVP分析など、新しく覚えることが増えるため、3級よりも試験範囲が広くなります。
また、簿記2級の商業簿記は、もともと1級の範囲だった「連結会計」や「リース取引」などを扱うため、3級と比べると難易度が非常に高くなります。
合格率
簿記2級の合格率は前述した通り20%前後ですが、簿記3級の合格率は40~50%です。
2人に1人が受かる3級と比較すると、2級は合格した人数が少ないため、3級よりもレベルが高い試験であることが分かります。
勉強時間
また、必要な勉強時間も3級と2級で異なります。
簿記2級合格に必要な勉強時間は250~350時間が1つの目安でしたが、簿記3級では70~100時間が目安です。
簿記2級に合格するためには、単純計算で簿記3級の2倍以上の時間をかける必要があります。このことからも、簿記3級より試験範囲が広く難易度が高いことがうかがえるでしょう。
簿記3級を持っている人は250時間が目安
簿記3級をすでに持っている人が、簿記2級に合格するために必要な勉強時間の目安は250時間です。勉強期間を4ヶ月とすると、1日あたり2時間ほどとなります。
簿記の基礎知識は持っている状態であるため、遅くても半年あれば合格を目指せます。
しかし、250時間はあくまで目安です。通信講座などを利用したり、効率的な学習をしたりすることで、より短い時間で合格を目指すことができます。
簿記3級を持っていない人は350時間が目安
簿記3級をまだ持っていない人が、簿記2級に合格するために必要な勉強時間の目安は350時間です。勉強期間を4ヶ月とすると、1日あたり約3時間弱となります。
簿記3級を持っていない初心者の場合は、まずは3級のテキストなどで簿記の基礎を一から学ぶ必要があります。なぜなら、簿記3級の基礎があってこその簿記2級のため、簿記3級を避けて通ることはできないからです。そのため、まずは土台となる3級の基礎知識をつけ、過去問集で合格点が取れるようになってから、簿記2級の勉強に取り組みましょう。
実際に簿記2級に合格した方の勉強時間を公開
ここからは、学習アプリ「Funda簿記」を使って、実際に簿記2級に合格した方の学習記録を紹介します。Funda簿記では、簿記2級合格までの勉強時間がすべて計測されます。
これから2級の学習を始めようと考えている方は、勉強時間や学習方法、学習スケジュールなどを参考にしてもらえたらと思います。
また、すでに学習を進めている方は、自身の学習進捗と比較し、今後の学習に活かしてみてください。
簿記2級の合格者情報
今回は、実業団で陸上選手としても活躍している小川宏海さんの勉強時間のデータを紹介します。
小川さんは、自身のトレーニングや陸上競技のコーチとして多忙な日々を過ごしている中で、2023年の10月から1ヵ月で簿記3級に合格後、2023年11月から簿記2級の勉強を開始し、約半年で見事合格しました。
小川さんのTwitterアカウントはこちら
簿記2級合格にかかった勉強時間
まずは、小川さんの簿記2級の勉強時間データのサマリーを紹介します。
- 学習教材:Funda簿記のみ
- 学習に要した日数:182日
- 総学習時間:112時間21分43秒
- 1日の平均学習時間:37分2秒
- アプリ起動回数:316回
学習期間は半年ですが、総学習時間は112時間21分と、目安の勉強時間よりも少ない時間で合格されています。このデータから、小川さんは忙しい日々の中で、隙間時間を有効活用して効率よく簿記2級に合格したことがわかります。
簿記2級合格までの勉強時間の詳細を知りたい方は、下記のボタンをクリックしてみてください。
なお、データはスプレッドシートですので、パソコン環境からの表示がお勧めです。
また、簿記3級合格までの勉強時間の詳細を見たい方は、下記の記事をご覧ください。
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【データ全公開】簿記三級合格までの勉強時間は?忙しい社会人も必見
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小川さんの学習戦略
簿記2級の勉強にあたって、小川さんは以下の2点を意識しながら学習を進めていきました。
- スライド1週目では全部を理解しようとせずに次の論点に進む
- スライド2,3週目で理解が薄い箇所を中心に復習する
簿記に限らず他の資格試験にも言えることですが、1回ですべてを理解しようとすると時間がかかってしまい、スケジュールに遅れが生じてしまいます。そのため、ある程度理解した段階で次の論点に進み、すべての論点を学習し終わったら2週目3週目で復習するやり方の方が、効率的に勉強をすることができます。
また、小川さんは陸上選手として多忙な日々を送っているため、朝起きてすぐや電車での移動中、夜寝る前などの隙間時間を有効活用して学習を進めることも意識しています。
簿記2級に合格した社会人の学習スケジュールを紹介
それでは、実際に小川さんがどういったスケジュールで簿記2級に合格したのかを図解を用いて紹介します。
勉強開始1日目:スタート
2023年11月9日に簿記2級の学習を開始しました。
簿記3級に合格したのが2023年の11月8日ですので、すぐに簿記2級の勉強に移行したことがわかりますね。
勉強開始2日目:工業簿記の学習スタート
学習の進め方を確認したところで、まずは工業簿記から学習をスタートさせました。
工業簿記は商業簿記と比べて範囲がそこまで多くなく、出題パターンも決まっているため、満点を狙いやすい科目です。そのため、Funda簿記では工業簿記から学習を始めることをおすすめしています。
勉強開始7日目:練習問題スタート
小川さんは、スライド学習で工業簿記の基礎知識をインプットすると同時に、覚えた知識のアウトプットも練習問題で行っています。
本試験に出る問題は応用力が試されるため、初回は苦戦している様子がうかがえますね。
しかしその後、復習をしっかり行っていたことで満点を取られています。
新卒くん
復習の成果が練習問題の結果に表れていますね!
勉強開始32日目:勉強のペースを変更
2級の学習を始めた1ヵ月後、毎日1時間勉強のペースが辛いため、無理のないペースに変更しています。
一見勉強時間を削ることは良くないことだと思われがちですが、1分でも勉強を継続することで、簿記の勉強を習慣化させることは、モチベーションを維持するために非常に大事なことです。
まさに長距離マラソンと同じ考え方ですね。
勉強開始70日目:商業簿記の学習スタート
勉強開始70日目で、工業簿記から商業簿記の学習に切り替え始めます。
小川さんはこの時点で、ゴールから逆算した結果、急がないとまずいと感じ、ペースを上げたとのことです。
Funda簿記では、学習状況の進捗率が表示されるため、いま順調なのかどうかが一目でわかります。
勉強開始76日目:練習問題スタート
工業簿記と同じように、商業簿記も練習問題でアウトプットを行っています。
それと同時に、工業簿記の知識を忘れないよう復習もしっかりしています。
勉強開始130日目:連結会計の学習スタート
勉強開始から130日目で連結会計の学習をスタートさせています。
ここの論点は、商業簿記・工業簿記と違って量が少ないため、10日間でまとめてインプットを完了させています。
勉強開始142日目:練習問題によるアウトプットと復習を開始
一通りのインプットセクションを終了させた後は、本試験に備えて練習問題によるアウトプットと復習を開始します。
このあたりから1日の平均学習時間が1時間を超えてきており、モチベーションが上がっていることが分かりますね。
新卒くん
学習資料を一通り終えたら、達成感が出ますからね!
勉強開始158日目:初めての模試に挑戦
勉強開始158日目で、初めて模試にチャレンジしています。
結果は「24点」と合格ラインには達しませんでしたが、しっかりと自己分析されており、次に活かそうとする姿勢が印象的でした。
勉強開始163日目:2回目の模試に挑戦
約1週間後に、2回目の模試に挑戦。
結果は「52点」と前回よりも点数が伸びており、復習をしっかり行った結果が模試に表れていますね。
勉強開始172日目:3回目の模試に挑戦
さらにその1週間後に、3回目の模試に挑戦し「62点」と合格ラインまであと一歩のところまできました。
時間も10分余裕を持たせていたとのことで、問題を解くスピードが段々上がっているのがわかります。
勉強開始182日目:簿記2級に合格
そして、勉強開始182日目に簿記2級に見事合格。
試験当日の朝まで練習問題に取り組んでおり、万全の状態で試験に臨んだ成果が合格に結び付きました。
音声配信によるインタビュー
勉強時間113時間で簿記2級に合格した小川さんとの対談は、音声配信でアーカイブとして残してあります。
これから簿記の学習を始める方に向けて大変勇気の出るコメントをいただいたので、ぜひこれから簿記の学習を頑張る方は聴いてみてください。
他の2級合格者の勉強時間も紹介
今回は、小川さんの勉強時間・学習スケジュールをご紹介しましたが、あくまで1つの事例です。
この記事では、他に2人ほど2級に合格された方の勉強時間や学習期間をご紹介します。ぜひこれからの簿記の学習に役立ててみてください。
ぽめさんの勉強時間
ぽめさんは1度簿記で挫折を経験するも、Funda簿記を利用して再度簿記の学習を開始し、見事3級と2級に合格されました。
2級合格に要した日数は67日、勉強時間は183時間です。
はじめて練習問題を解く際に、スライドを見ながら問題を解くことで、解き方を身に付ける勉強法を実践されていたのが印象的でした。練習問題を始めたばかりの段階で0点を取り、モチベーションが下がってしまう経験をされたことがある方は参考になるはずです。
約2カ月で簿記2級を取得した学習スケジュールについては、下記の記事で詳しく解説しています。短期間で簿記2級を取得したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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最短で簿記2級に合格する勉強法とは?必要な勉強時間も合わせて解説
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うーすけさんの勉強時間
IT業界で働いているうーすけさんは、毎日コツコツ勉強を継続し約4ヶ月で簿記2級に合格されました。2級合格までにかかった勉強時間は約110時間です。
休みなしでコンスタントに勉強を続けることで、試験前に模試で6回合格ラインに到達していました。石橋を叩いて渡るうーすけさんの学習スケジュールに関しては、下記の記事からご覧いただけます。
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Funda簿記だけで受かる?他の教材も必要?合格者の事例で解説
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隙間時間で効率よく勉強できる学習体験
Funda簿記は、図解をベースとしたスライドで学習していく形式となっています。学習資料は、公認会計士や資格学校の講師陣が作成したものであり、完全初心者でも理解できるレベルまで内容をかみ砕いて解説しています。
動画学習や参考書学習と違って、1日3分から学習することができるため、朝の通勤時間や夜寝る前の隙間時間などを有効活用して勉強をすることができます。
そのため、まとまった勉強時間が取れない社会人の方でも、自身のライフスタイルにあわせて学習を進めていくことが可能です。
何度も挑戦できる模試機能
また、Funda簿記では、本番を想定した問題に何度も挑戦できる模試機能も用意されています。
問題はシステムが自動で生成するため、同じ問題が2度出題されることはありません。そのため、参考書学習でよくある「同じ問題しか解けない」という悩みが解消されます。
また、問題は自動で採点してくれるため、丸付けの時間が節約できます。参考書学習の場合は、丸付けに時間を取られ学習の効率が悪くなってしまいます。しかし、Funda簿記では問題を解いた後すぐに復習することができるため、時間がない社会人でも効率よく勉強をすることができます。
学習状況が可視化されるダッシュボード
Funda簿記で学習を進めていくと、学習状況がアプリ内に表示されます。1歩ずつ前に進んでいくのが可視化されるため、モチベーションの維持につなげられます。
また、記事で紹介した小川さんのように、進捗状況を見て学習のペースを変えたりすることもできるため、簿記の合格をサポートする便利な機能となっています。
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