「できるだけ短期間で簿記2級に受かりたい」
このように思っている方もいるのではないでしょうか?
最短で簿記2級を取るためのコツは、「合格から逆算した効率的な戦略」を立てることです。
この記事では、実際に簿記2級に合格した方のデータを元に、実体験ベースで簿記2級の勉強時間と勉強スケジュールを紹介します。
これからお伝えする勉強方法を実践すれば、少ない勉強時間で簿記2級合格を目指すことが可能ですので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
- 最短で簿記2級に合格するために必要なことは?
- 試験範囲・合格基準の把握
- 必要な勉強時間の確保
- 効率的な学習
- 簿記2級の勉強時間データの活用方法とは?
- 学習を始めるか検討している方
- 学習を決意し学習計画を立てている方
- 既に勉強を進めている方
- 簿記2級に2か月で合格した方の勉強時間を公開
- 簿記2級の合格者情報
- 簿記2級の合格に要した勉強時間
- ぽめさんの学習戦略
- 簿記2級合格までのスケジュールを事例で紹介
- 勉強開始1日目:工業簿記の学習スタート
- 勉強開始6日目:個別原価計算までを総復習
- 勉強開始17日目:練習問題をスタート
- 勉強開始27日目:商業簿記の学習スタート
- 勉強開始32日目:練習問題をスタート
- 勉強開始46日目:連結会計のスタート
- 勉強開始49日目:練習問題で満点達成
- 勉強開始51日目:最初の模試
- 勉強開始53日目:模試で合格点に到達
- 勉強開始67日目:簿記2級に合格
- 最短で簿記2級に合格するためのおすすめの勉強方法とは?
- 隙間時間の活用
- 模試と復習機能の活用
- 模試を受けずに短期合格
- 最短で簿記2級に合格する方法:まとめ
最短で簿記2級に合格するために必要なことは?
最短で簿記2級に合格するためには主に以下の3つが必要です。
- 試験範囲・合格基準の把握
- 必要な勉強時間の確保
- 効率的な学習
順に解説していきます。
試験範囲・合格基準の把握
簿記2級の試験科目は商業簿記・工業簿記の2種類が出題されます。
- 商業簿記(60点)
- 工業簿記(40点)
簿記2級の商業簿記では、社外関係者との取引を記録・計算するための知識や技能が必要です。
自社の企業活動を関係者へ正確に報告するための決算書作成、財務諸表から経営内容を読み解く力など、会計実務を踏まえた適切な処理や分析が求められます。
工業簿記では、主に製造業を営んでいる企業での部門別・製造別(材料、燃料、人力など)の資源の投入や費用、利益などを計算する知識や技能が求められます。
製造業ではない企業も適応できますが、簿記検定で出るのは主に製造業の企業です。
試験時間は90分のため、解ける問題から解いていくことが大切です。
次に、簿記2級の合格基準を確認しましょう。
簿記2級の合格基準は70点です。
つまり、100点を目指す必要はありません。最短で合格につなげるには、70点が取れる勉強をすれば良いということになります。
必要な勉強時間の確保
簿記2級の合格に必要な勉強時間は、一般的に250〜500時間と言われています。
しかし、学習時間は、個人の生活状況、学習環境、学習スタイル、そして基礎知識の有無によって大きく変わります。
そのため、一概に「これだけの時間を勉強すれば合格できる」とは言い切れません。
大事なポイントは、まずは自身の状況を理解し、最適な学習計画を立てることが、簿記2級の効率的な学習への鍵となります。
ここでは、簿記2級合格に必要な勉強時間を、簿記3級を取得している場合とそうでない場合とに分けてお伝えします。
簿記3級取得者は250時間
簿記3級取得者が簿記2級に合格するために必要な勉強時間の目安は、250時間です。勉強期間を2ヶ月とすると、1日あたり4時間ほどとなります。
しかし、忙しい社会人には1日4時間も勉強時間を確保するのは難しいと思います。そのため、簿記2級を最短で合格するためには隙間時間を有効活用する必要があります。
また、効率的な学習を行うことで、より短い時間での合格を目指すことが可能です。
簿記3級を持っていない人は350時間
簿記3級を持っていない人が簿記2級に合格するために必要な勉強時間の目安は、350時間です。1日あたり4時間ほどの勉強時間を確保できる場合は、約3カ月となります。
簿記3級を持っていない人が、いきなり簿記2級の勉強から始めることはできません。なぜなら、簿記3級の基礎があってこその簿記2級のため、簿記3級を避けて通ることはできないからです。まずは簿記3級の知識をつけ、その上で簿記2級の勉強に取り組みましょう。
効率的な学習
最短で簿記2級を取得するためには、無理のない学習スケジュールを立て、効率的な学習をする必要があります。学習スケジュールを立てないと、基礎知識のインプットに多くの時間を費やしてしまい、過去問を解く時間がない状態に陥る可能性があります。
したがって、簿記2級の土台となる基礎知識を効率よくインプットし、苦手な論点は重点的に復習することが重要です。また、基礎知識のインプットに時間をかけすぎず、試験問題を解く時間を確保することも大切です。
また、簿記2級は「商業簿記」と「工業簿記」の両方を学ぶ必要があるため、先に学んだ内容を忘れてしまわないように継続して復習を行うことが、短期間で合格するための鍵となります。
この記事では、具体的な復習のスケジュールも詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてください。
簿記2級の勉強時間データの活用方法とは?
簿記2級の勉強時間のデータは、自身の学習に活かすことが可能です。しかし、その人の学習フェーズによって活かし方は異なります。
今回は、以下のような学習フェーズの方向けに、勉強時間データの活用法を紹介します。
- 学習を始めるか検討している方
- 学習を決意し学習計画を立てている方
- 既に勉強を進めている方
学習を始めるか検討している方
簿記2級の学習を検討している方は、まず、どの程度の時間を学習に割くことが可能かを把握することが重要です。平均的な学習時間を参考に、自分の生活スタイル、仕事、家庭の責任などを考慮し、勉強をはじめるかどうかを検討します。
学習を決意し学習計画を立てている方
資格取得に向けて学習計画を立てている方は、どの学習方法が最も効果的かを検討する際に、合格者の勉強データを参考にすることが有効です。このデータは、学習方法や時間配分の戦略を組み立てる際の貴重な指標となります。
既に勉強を進めている方
既に学習を進めている方は、他の学習者や平均的な学習時間と自分の進捗を比較することで、学習の進行具合を確認できます。この比較は、モチベーション維持にも役立ちます。さらに、効率的な時間管理技術を取り入れることで、学習時間を最大限に活用することが可能です。
簿記2級に2か月で合格した方の勉強時間を公開
ここからは、実際に2か月で簿記2級に合格した方の学習記録を紹介します。
学習アプリ「Funda簿記」では、簿記2級合格までの勉強時間がすべて計測されます。
Funda簿記の学習データを活用した研究は、大学などの教育機関でも行われています。教育レポートに興味がある方は下記の記事も併せてご覧ください。
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本記事では、その合格者の学習データを分析し、簿記2級の最短合格に至った勉強法を、実際の事例を元に紹介します。
簿記2級の合格者情報
今回は、ぽめさんの勉強時間のデータを紹介します。
ぽめさんは、2023年2月の終わり頃から動画教材で簿記3級の勉強を始められましたが、一度簿記の学習を中断。FP3級・FP2級を学習されたあとでFunda簿記で3級に合格後、わずか2ヶ月で2級にも見事合格されました。
ぽめさんのTwitterアカウントはこちら
簿記2級の合格に要した勉強時間
まずは、ぽめさんの簿記2級の勉強時間データのサマリーを紹介します。
- 学習教材:Funda簿記のみ
- 学習に要した日数:67日
- 総学習時間:183時間
- 1日の平均学習時間:2.6時間
- アプリ起動回数:205回
簿記2級の合格までの勉強時間の詳細を知りたい方は、下記のボタンをクリックしてみてください。
なお、データはスプレッドシートですので、パソコン環境からの表示がお勧めです。
ぽめさんの学習戦略
簿記2級の勉強にあたって、ぽめさんは3つのことを意識しながら学習を進めていきました。
- 学習する順序は工業簿記→商業簿記→連結会計
- 練習問題はスライドを見ながらでも何とかして解く
- 練習問題をカテゴリごとに順番に解き、学習範囲の問題を網羅する
Funda簿記では定期的にzoomでの学習相談会を開催していて、過去のアーカイブも公開しています。ぽめさんは、学習相談会のアーカイブを視聴して、学習フェーズごとのアドバイスを実践してくださっていました。
また、学習者向けのコミュニティで、他の方が実践していた学習方法も積極的に取り入れ、ご自身にあった学習方法を見つけていらっしゃったのが印象的でした。
次に、各フェーズごとの大まかな学習スケジュールは以下の通りです。
学習のフェーズが進むにつれて、新たなインプットと並行して復習も継続して行っていることが分かりますね。
簿記2級合格までのスケジュールを事例で紹介
ここからは、ぽめさんの各フェーズごとの勉強時間や具体的な勉強方法を紹介します。
勉強開始1日目:工業簿記の学習スタート
ぽめさんはFunda簿記の3級・2級セットコースを受講されているので、3級合格の少し前から学習を開始されていましたが、本格的に開始されたのは10月5日です。
まずは学習の進め方を確認したのち、工業簿記から学習をスタートさせました。
勉強開始6日目:個別原価計算までを総復習
工業簿記のセクション6、個別原価計算までの学習スライドは勉強開始5日目に終了しました。ここまで、1日1セクションのペースで学習を進められていましたが、もう一度工業簿記の最初のセクションから再度学習をされています。
工業簿記で前半の単元は、まだ全体像が把握できていない状態で学習を進めていくため、何をやっているのかが理解しづらく、難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。けれど、個別原価計算まで学習を進めると全体像が見えるようになります。そのため、このタイミングでの復習は、基礎知識をしっかりと定着させることができるのでオススメです。
勉強開始17日目:練習問題をスタート
工業簿記の学習スライドを全て完了したタイミングで、練習問題をスタートしました。学習データを見ると、比較的初期から高得点を取っています。
ぽめさんにお話しを伺うと、最初は学習スライドを見ながらでも何とかして解くことで、得点をとっていたそうです。練習問題を始めたばかりでも0点だとモチベーションが下がってしまう…という方は、ぜひ参考にしてください。
Funda簿記の練習問題と模擬試験は、問題の自動生成機能で毎回違う数字の問題を解くことができるので、「答えの数字だけを覚えてしまった」ということがありません。しかし、「試験を受け直す」機能で同じ問題を再度受けることもできます。復習をする際には同じ問題を解くことが効果的なので、ぽめさんは機能を上手く活用して効率的に学習を進められました。
勉強開始27日目:商業簿記の学習スタート
商業簿記の学習スライドは27日目からスタートし、2日に1セクションのペースで進めています。工業簿記の練習問題が一通りマスターできたと感じたタイミングで開始したとのことです。
また、商業簿記の学習を進めながらも、工業簿記の練習問題も継続して実施していました。商業簿記を勉強している間に、せっかくマスターした工業簿記を忘れてしまった…という声をよく耳にします。
Funda簿記では朝活として、毎朝1問、工業簿記の練習問題を解くことをオススメしています。Funda簿記のコミュニティでは朝活をしているメンバーがたくさんいるので、ぜひコミュニティも活用しながら復習する習慣を身につけましょう。
勉強開始32日目:練習問題をスタート
商業簿記のセクション3、現金預金までの学習スライドが完了したところで、練習問題に着手しています。本試験の第1問は、商業簿記の単元ごとに対応したカテゴリの問題が用意されているので、学習が終わった単元から実践形式の練習問題を解くことで、学んだ知識を定着させましょう。
勉強開始46日目:連結会計のスタート
連結会計の学習スライドは3セクションを1日ですべて完了していて、この日の学習時間は8時間10分6秒でした。連結会計も全体像を把握したほうがスムーズに理解が進むので、まとまった時間を確保して学習に取り組むのがオススメです。
勉強開始49日目:練習問題で満点達成
学習スライドが完了した翌日に練習問題を開始したのち、3日目で連結1年度の問題で満点を達成しています。
まずは解説を見ながら数字を埋めていくことで、「解けている!」という気分を味わいましょう。その上で、問題文と数字を埋める箇所がどのように対応しているのかを学んでいくのが、連結会計を攻略する近道です。
勉強開始51日目:最初の模試
初めて模試にチャレンジしたのが、勉強開始51日目でした。第2問の連結会計第3年度と第3問は、この模試で初チャレンジだったので点数が低めなものの、第1問・第4問・第5問は練習問題をしっかり解いていた成果が出ています。
勉強開始53日目:模試で合格点に到達
初めての模試から2日後、第2回の模試で初めての合格点に到達しました。この第2回は「試験を受け直す」機能を使って、第1回に解いた模試と同じ問題に再チャレンジして90点を獲得しています。同じ問題とはいえ、理解ができていなければ90点は取れません。第1回で解いた問題の復習と理解をしっかりと行っている結果です。
その翌日、第3回の模試では初めての問題でも合格点を獲得。その後も、合格まで安定して高得点を獲得しています。
勉強開始67日目:簿記2級に合格
勉強開始67日目、92点という高得点で日商簿記検定2級に見事合格しています。
試験前日も、夜遅くまで模試に取り組んでいらっしゃったのが印象的でした。本番では体調が悪く試験時間を30分ほど残して退出されたとのことでしたが、日頃の学習の成果がしっかりと表れていますね。
最短で簿記2級に合格するためのおすすめの勉強方法とは?
今回はぽめさんの学習方法をご紹介しましたが、あくまでの1つの事例です。
生活スタイルに合わせて学習方法を工夫されている方がいらっしゃるので、他の方の事例も紹介します。ぜひあなたに一番合った学習方法を見つけてみてください。
隙間時間の活用
会社員のぽんさんは、通勤時間や会社についてから始業までの時間、昼食後の休憩時間など、隙間時間をとても上手に使いながら学習を進めていました。外出が多くまとまった時間が確保しづらい、という方はぜひ参考にしてください。
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最短で簿記2級に合格する方法:まとめ
今回は、Funda簿記を使って最短で簿記2級に合格する方法について紹介しました。
他の人の勉強時間を参考にする際は、自身の生活状況や学習スタイルを考慮し、個々の状況に合わせた最適な学習計画を立てることが鍵となります。
ぜひ、この記事の事例を参考に、自身にあった方の学習スケジュールを立てて進めてみてください。
ここまでの内容を踏まえて、少しでも簿記の学習に興味を持った方は簿記学習アプリ「Funda簿記」を使って勉強をはじめませんか?
あなたの挑戦をお待ちしています。