twitterfacebookline
copy
試験情報

2024/10/03

【簿記3級】前受収益の仕訳問題をわかりやすく解説

【簿記3級】前受収益の仕訳問題をわかりやすく解説_サムネイル画像

簿記3級で出題される前受収益の仕訳問題

簿記3級では、問題文で与えられている取引を仕訳に変換する仕訳問題が出題されます。
通常、勘定科目と金額の完全解答で、配点が付与されます。
簿記3級で出題される前受収益の仕訳問題
部分点方式ではありませんので、似ている勘定科目名を選んだり、金額の入力ミスをしたりしないように注意しましょう。
簿記3級で出題される前受収益の仕訳問題
この記事では、簿記3級で出題される前受収益の仕訳問題について解説しています。
問題の出題傾向や解き方を紹介していますので、簿記3級を勉強中の方はぜひご覧ください。
最後には本試験レベルの練習問題も用意していますので、ぜひ挑戦してみてください。
Funda簿記の公式LINE

目次

  • 簿記3級で出題される前受収益の仕訳問題
  • 前受収益の概要
  • 前受収益の出題傾向
  • 簿記3級での前受収益の配点
  • 前受収益の問題集
  • 前受収益の仕訳問題を解く手順
  • ①問題文から論点を読み取る
  • ②問題文から取引パターンを読み取る
  • ③勘定科目を仕訳に記入する
  • 前受収益の仕訳問題の事例
  • 前受収益の仕訳問題
  • 前受収益の仕訳問題の解答解説
  • 前受収益の仕訳問題の解き方まとめ

なお、今の実力を試したい方向けに、前受収益の仕訳問題を3問用意しました。
ぜひ、力試しに下記のトレーニングにも挑戦してみてください。

おすすめトレーニング

【仕訳トレーニング】簿記3級の前受収益の仕訳問題に挑戦しよう!

【仕訳トレーニング】簿記3級の前受収益の仕訳問題に挑戦しよう!

簿記3級で登場する「前受収益」の仕訳問題に挑戦できるトレーニングコンテンツです。

クイズに挑戦する

前受収益の概要

前受収益とは、決算のタイミングで、サービスを提供していないにもかかわらず、すでに支払いを受けているときに生じる勘定科目です。
将来もサービスを提供する義務として、負債に計上されます。
前受収益の概要
前受収益
前受収益の基本については、下記の記事にて詳しく解説しています。
もし知識に自信のない方は、先にご覧ください。

関連記事

前受収益とは?簿記の勘定科目を仕訳事例を用いてわかりやすく解説

前受収益とは?簿記の勘定科目を仕訳事例を用いてわかりやすく解説

前受収益とは?簿記の勘定科目を仕訳事例を用いてわかりやすく解説

boki.funda.jp/blog/article/deferred-income

この記事をみる
前受収益とは?簿記の勘定科目を仕訳事例を用いてわかりやすく解説

boki.funda.jp/blog

前受収益の出題傾向

日商簿記3級での前受収益の仕訳問題は、1パターンです。

  1. 前受収益の再振替仕訳

前受収益の出題傾向
参考として、まず前受収益の決算整理仕訳を解説します。

参考:前受収益の決算整理仕訳

決算整理により、前受収益を計上するときの仕訳パターンです。
このとき、前受収益が増加しますので、貸方(右側)に前受収益(前受手数料)を記入します。
参考:前受収益の決算整理仕訳

※この仕訳パターンは簿記3級の第1問では基本出題されませんが、第3問では頻繁に出題されますので押さえておきましょう。

①前受収益の再振替仕訳

期首を迎え、前期決算時に計上した前受収益を再振替仕訳をしたときのパターンです。
このとき、前受収益(前受手数料)が減少しますので、借方(左側)に前受収益(前受手数料)を記入します。
前受収益の再振替仕訳

簿記3級での前受収益の配点

前受収益の仕訳問題は、簿記3級試験の第1問に1~2問出題されます。
第1問は45点満点で、1問3点の仕訳問題が15問出題される問題構成です。
したがって、前受収益の仕訳問題ができるようになることで、3~6点をものにすることができます。
簿記3級での前受収益の配点
第1問の対策方法については、下記の記事で詳しく解説しています。
目安の時間配分や問題を解く際の注意点などについて触れていますので、ぜひ参考にしてみてください。

関連記事

簿記3級の第1問「仕訳問題」の対策方法とは?解説付き練習問題も!

簿記3級の第1問「仕訳問題」の対策方法とは?解説付き練習問題も!

簿記3級の第1問「仕訳問題」の対策方法とは?解説付き練習問題も!

boki.funda.jp/blog/article/boki3-question1

この記事をみる
簿記3級の第1問「仕訳問題」の対策方法とは?解説付き練習問題も!

boki.funda.jp/blog

前受収益の問題集

簿記の学習アプリ「Funda簿記」では、前受収益の仕訳問題を全パターン解くことができます。
問題を出題する設定は下記のとおりです。

  • 級:簿記3級
  • 出題の方式:カテゴリー別
  • 論点の選択:経過勘定
  • 問題の出題数:自由

前受収益の問題集
また、Funda簿記を利用していない方も、LINEから問題を解くことができます。
ぜひ下記より練習問題に挑戦してみてください。
Funda簿記の公式LINE

前受収益の仕訳問題を解く手順

前受収益の仕訳問題を解く手順は次の3ステップです。

  1. 問題文から論点を読み取る
  2. 問題文から取引パターンを読み取る
  3. 勘定科目を仕訳に記入する


ここからは、前受収益の仕訳問題を解く手順を一つずつ解説します。

①問題文から論点を読み取る

最初に、問われている「論点」を問題文から読み取ります。
ここでの論点とは、通常の商品売買取引(「商品を販売し、代金を現金で受け取る」などの取引)と異なる点のことを指します。

下の事例では「前受手数料」と書いてあるため、前受収益の論点であることが読み取れます。
前受収益の仕訳問題を解く手順

②問題文から取引パターンを読み取る

次に、問題文から問われている「取引パターン」を読み取ります。
通常の商品売買以外の取引には、基本的に取引パターンが複数あります。(例:「商品の販売時」と「代金の回収時」など)

下の事例では「期首を迎えた」「再振替仕訳」と書いてあるため、前受収益の再振替仕訳のパターンであることが読み取れます。
前受収益の仕訳問題を解く手順

論点を正しく読み取っても、取引パターンを読み間違えると、もちろん正しい仕訳は導き出せません。
問題文をしっかり読み、取引パターンも正確に把握しましょう。

③勘定科目を仕訳に記入する

最後に、勘定科目と金額を一つずつ仕訳に記入します。
取引パターンから勘定科目が増加しているのか、減少しているのかを判断して、記入しましょう。
前受収益の仕訳問題を解く手順

前受収益の仕訳問題の事例

以上を踏まえて、簿記3級の本試験レベルの仕訳問題に挑戦してみましょう。
「解く手順」を参考に、取引の仕訳として正しいものを選択肢から選んでください。

前受収益の仕訳問題


決算日(3/31)を迎えたため、以下の決算整理仕訳を行う。
受取手数料900,000円は6ヵ月分を受け取ったものであり、翌期の3ヵ月分を前受計上する。

前受収益の仕訳問題の選択肢

タップで回答を見ることができます

1

選択肢①

2

選択肢②

3

選択肢③

みなさんわかりましたか?
この問題の正解は選択肢①でした。
前受収益の仕訳問題の解答

前受収益の仕訳問題の解答解説

「解く手順」に沿ってこの問題の解き方を解説します。

①問題文から論点=前受収益を読み取る

最初に、問われている「論点」を問題文から読み取ります。

今回の問題では「翌期の3ヶ月分を前受計上」と書いてあるため、前受収益の論点であることが読み取れます。
前受収益の仕訳問題の解説

②問題文から取引パターン=前受収益の決算整理仕訳を読み取る

次に、問題文から問われている「取引パターン」を読み取ります。

今回の問題では「決算日を迎えた」「決算整理仕訳」と書いてあるため、前受収益の決算整理仕訳のパターンであることが読み取れます。
前受収益の仕訳問題の解説
【今回の取引パターン】
今回の取引パターン

③勘定科目を仕訳に記入する

最後に、登場する勘定科目を見落とさないように注意しながら、勘定科目と金額を仕訳に記入します。

今回の問題文には2つの勘定科目が登場します。
前受収益の仕訳問題の解説

受取手数料の消滅

問題文の「受取手数料900,000円は6ヵ月分を受け取ったものであり、翌期の3ヵ月分を前受計上する」より、受取手数料が発生しています。

受取手数料は収益グループに属する勘定科目であるため、貸方(右側)がホームポジションです。
したがって、受取手数料の消滅を表現するために、受取手数料をホームポジションとは逆のの借方(左側)に記入します。
前受収益の仕訳問題の解説
受取手数料

前受手数料の増加

問題文の「受取手数料900,000円は6ヵ月分を受け取ったものであり、翌期の3ヵ月分を前受計上する」より、翌期分の収益を取り消すと同時に前受手数料を計上します。
前受手数料は負債グループに属する勘定科目であるため、貸方(右側)がホームポジションです。
したがって、前受手数料の増加を表現するために、前受手数料をホームポジションの貸方(右側)に記入します。
前受収益の仕訳問題の解説
前受手数料

以上より正しい仕訳は選択肢①となります。
前受収益の仕訳問題の解答

前受収益の仕訳問題の解き方まとめ

簿記3級の前受収益の仕訳問題の解き方を解説してきました。
簿記3級の中で最も基本的な取引の一つであるため、試験を受ける方は必ず解けるようになりましょう。

試験合格レベルになると「仕訳問題を解く手順」に沿って瞬時に解答することができるようになります。
問題を繰り返し練習して、仕訳問題を一瞬で解けるようになりましょう!

簿記の学習アプリ「Funda簿記」では、今回のような本試験レベルの問題が解き放題です。
繰り返し問題を解いて理解度を深めたい方は、ぜひFunda簿記で一緒に勉強しましょう!
Funda簿記の学習アプリ

この記事を書いた人

著者:大手町のランダムウォーカー

大手町のランダムウォーカー

Funda社運営

トータルSNSフォロワー20万人の会計インフルエンサー。著書の『世界一楽しい決算書の読み方』はシリーズ累計30万部突破。

あわせて読みたい記事

簿記の得意不得意は何で決まるのか?東京理科大学との共同研究を紹介

簿記の得意不得意は何で決まるのか?東京理科大学との共同研究を紹介

2024年11月8日

タップして移動

【簿記】ホームポジションとは?勘定科目が属するグループを徹底解説

【簿記】ホームポジションとは?勘定科目が属するグループを徹底解説

2024年9月5日

タップして移動

\ 仕訳問題が無料で解ける! /

公式LINEに登録する法人向けの導入資料はコチラから