高校生の簿記3級合格事例
2023年4月より簿記の学習アプリ「Funda簿記」を授業に導入した宮崎県立妻高等学校から、ついに合格者が出てきました。
この記事では、妻高等学校の1年間の合格実績やFunda簿記アプリの効果などについて紹介していきます。ぜひ最後まで読んでいただけますと幸いです。
導入時の様子については、下記の記事で詳しくまとめています。
本記事とあわせてぜひご覧ください。
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目次
- 高校生の簿記3級合格事例
- 導入高校の概要
- 合格実績
- Funda簿記導入の背景
- 導入理由①:簿記に興味を持って欲しいため
- 導入理由②:先生の業務負担の軽減
- 生徒の学習体験とアプリの効果
- ゲーム感覚の学習でモチベーションアップ
- 自主的に学習を進める生徒が増加
- 先生のサポートとアプリの利点
- 簿記の面白さをアプリを通じて伝えられる
- 生徒の学習管理が容易に
- まとめ
- 担当の先生のコメント
- Funda簿記を授業に導入してみませんか?
導入高校の概要
はじめに、2023年4月にFunda簿記を導入していただいた妻高等学校の概要について簡単に紹介します。
妻高等学校は宮崎県西都市に位置し、創立100周年を迎えた伝統ある学校です。学科は、普通科、普通科文理科学コース、情報ビジネスフロンティア科、福祉科の4コースあり、充実した学びを提供しています。
- 普通科
- 普通科文理科学コース
- 情報ビジネスフロンティア科
- 福祉科
この記事で紹介するのは情報ビジネスフロンティア科の生徒達です。情報ビジネスフロンティア科では、1年次に「簿記」が必修であり、2・3年次に選択科目で「財務会計」の科目が用意されています。また、生徒達は検定試験に挑戦する機会も設けられています。
宮崎県立妻高等学校 ホームページ
合格実績
それでは、2023年4月から1年間でどれくらい合格者が出たのか、簿記の科目を担当する有村先生と山本先生に直接伺いました。
山本先生
高校2年生の23名が構成するクラスでは、全員が日商簿記3級の試験に合格しました。2023年4月からクラス全員での合格を共通の目標に掲げていましたので、目標を達成することができて非常に嬉しいです。
日商簿記検定は、全商簿記や全経簿記と比較しても難易度が高い試験であり、特に3級は高校生が合格するには一層の難易度が伴います。そのような状況の中で達成されたクラス全員の合格は、本当に素晴らしい成果です。
この成果は、努力を重ねた学生たちだけでなく、彼らを支えた先生方や、学校の教育体制全体の賜物であることは間違いありません。
また、次のステージである日商簿記2級にもチャレンジし、2名の生徒が見事合格されました。現在は日商簿記2級に全員合格することを目標に日々勉学に励んでいます。
その他の学年でも多くの合格報告が届きました。
有村先生
高校3年生は、1学期の間に6名の生徒が日商簿記2級に合格しました。また、簿記部の1年生は、日々の部活で、各自Funda簿記を自分のペースで進め、2023年の6月に1名、7月に1名、12月に4名が日商簿記3級に合格しました。
中でも、高校3年生は進路が国公立志望、私立の授業料免除狙い、税理士志望の生徒が合格したとのことで、将来の進路に繋がる結果となりました。
Funda簿記導入の背景
ここからは、宮崎県立妻高等学校がFunda簿記アプリを授業に導入した背景や理由について紹介します。
数ある簿記の教材の中から、なぜFunda簿記を選んだのでしょうか?
導入理由①:簿記に興味を持って欲しいため
Funda簿記を導入する前は、生徒が簿記に興味を持ちにくいという課題がありました。
例えば、簿記のテキストを読んでも社会でどう活きるかがイメージできなかったり、勘定科目の意味や仕訳を暗記して終わってしまったりしていました。
そこで、この課題を解決するために、妻高等学校の先生方はFunda簿記を授業に導入することを決めました。
イラスト中心のわかりやすいスライド
Funda簿記の学習教材はイラスト中心のスライドで構成されています。キャラクターの会話形式で解説されていたり、図解を用いて説明されていたりするため、従来のプリント学習よりも楽しく簿記を学ぶことができます。
企業事例を用いた解説
また、簿記の論点をわかりやすく説明するために、実際の企業事例を用いた解説も取り入れています。簿記の内容が実際のビジネスにどう使われているのかを体験することができるため、より実践的に簿記を学習することができます。
実際の生徒の声
生徒
イラストや図解で簿記の解説をしてくれたので、すごくわかりやすかったです。
生徒
知ってる企業の事例と一緒に簿記を学べたので、イメージしやすかったです。とても楽しく簿記の勉強をすることができました。
導入理由②:先生の業務負担の軽減
教科書やプリントを用いた学習をしていた時期は、先生の業務負担が多すぎるという課題がありました。
具体的には、自作のプリントの印刷や小テストの作問・印刷など、授業を行うたびに印刷業務が発生していました。また、定期試験の際は、問題の作成から印刷、採点、評価にいたるまで、すべて手作業で行う必要がありました。
そこで、Funda簿記の「固定問題機能」を利用して、これらの課題を解決しました。
固定問題機能とは
固定問題機能とは、先生が論点と問題形式を選択するだけで、瞬時に問題を作成できる機能です。問題の作成が完了すると、すぐに生徒のアプリに配信されます。さらに、解き終わった問題はアプリが自動で採点してくれます。
この機能を活用して、小テストや定期試験を実施することで、プリントの印刷業務がかなり削減されました。また、生徒が解答完了ボタンを押すと自動で採点が行われるため、先生が採点する業務はなくなりました。
山本先生のコメント
山本先生
Funda簿記を導入してからは、テストの作問と採点の負担が大幅に減りました。また、簿記の授業のために印刷室に行くことがなくなり、作問も単元を指定してピンポイントで出題できるようになりました。本当に助かっています。
生徒の学習体験とアプリの効果
Funda簿記導入後、1年で高校2年生のクラス全員が日商簿記3級に合格することができました。
なぜ、難易度の高い日商簿記3級に高校生23人が合格することができたのでしょうか?
その秘密は、Funda簿記の学習体験にあります。
ゲーム感覚の学習でモチベーションアップ
Funda簿記には、間違いを正したくなるメダルシステムや進捗状況のパーセント表示など、ゲーム性があり、夢中で学習を進めたくなる仕組みが用意されています。
メダルシステム
Funda簿記では、学習パートごとに理解度に応じたメダルが表示されます。付与されるメダルの種類は3種類あります。
- 金メダル…説明スライドをすべて完了し、小テストにも正解した場合付与されます。
- 銀メダル…説明スライドをすべて完了したものの、小テストには正解できなかった場合に付与されます。
- 銅メダル…説明スライドだけ完了し、まだ小テストには挑戦していない場合に付与されます。
学習パートを進め、小テストに正解すると金メダルが付与されますが、小テストを間違えると銀メダルとなってしまいます。そのため、間違えた箇所や苦手な論点が一目瞭然となります。
「銀メダルをすべて金メダルに」と学習を進めていくと、自然と復習を行うことができ、学習のモチベーションを維持することができます。
進捗状況が可視化されるダッシュボード
また、Funda簿記には学習の進捗状況が可視化されるダッシュボードが用意されています。
アプリで学習を進めていくと、進捗状況が見えるため、前に進んでいる感覚を得られる点も生徒のモチベーションアップにつながっています。
自主的に学習を進める生徒が増加
目に見える大きな変化として、自主的に学習を進める生徒が以前より増加したことが挙げられます。
従来の教科書授業では、予習復習をする際にカバンから取り出す必要があるため、勉強のハードルが高い傾向にありました。しかし、Funda簿記はスマホ1つで学習を進めることができるため、電車の中や寝る前の隙間時間などに自主学習をする生徒が増加しました。
また、生徒の試験に対する意識にも変化が見られました。
以前は、試験の1週間後にテストが返却されたため、返却時には試験の内容を忘れており、復習や見直しができないという状況でした。しかし、Funda簿記では、すぐに結果が表示されるため、間違えた箇所を確認して、復習に時間を費やすようになりました。
このように、モチベーションの向上や学習意識の変化があった結果、クラス全員の簿記3級合格につながったと考えられます。
先生のサポートとアプリの利点
クラス全員の簿記3級合格を達成した要因には、生徒の努力はもちろんですが、先生のサポート体制にもあります。
ここからは、Funda簿記導入後、先生のサポート体制の変化について詳しく紹介していきます。
簿記の面白さをアプリを通じて伝えられる
実は、先生自身も簿記の面白さを伝えられないという悩みがありました。なぜなら、実際のビジネスの現場を経験している先生が少ないためです。そのため、授業を通して簿記の面白さや実社会との結びつきを教えるのが難しい状況でした。
しかし、Funda簿記の学習スライドには実際のビジネス事例が掲載されているため、アプリを通じて簿記の面白さを生徒達に伝えることができるようになりました。
生徒の学習管理が容易に
Funda簿記では、管理画面を用いることで、先生が生徒全員の学習状況やテストの結果を確認することができます。生徒の学習の進み具合やつまづいているポイントを把握することができるため、生徒1人1人に合った指導をすることが可能になりました。
以前は、印刷業務に追い込まれ生徒の指導に集中できなかったこともありましたが、今では業務負担が軽減され生徒の指導に集中することができています。このようなサポート体制の変化も、合格実績に寄与したと考えられます。
まとめ
今回は、宮崎県立妻高等学校の1年間の合格実績やFunda簿記アプリの効果についてを紹介していきました。
担当の先生のコメント
最後に、有村先生と山本先生からコメントをいただきました。
有村先生のコメント
有村先生
Funda簿記について初めて知った時は、とても衝撃を受けました。
なぜなら、資格試験の合格を目指すための教材が数多く存在する中で、Funda簿記は資格取得に加えて、その実用性についても学べると感じたからです。
大学を卒業し、教員になった私には、これまで分からなかった世界を生徒たちに伝えるのに、最適な教材だと思いました。
山本先生のコメント
山本先生
Funda簿記に出会うまで、私の簿記指導は、ただの数字のパズルというより他なりませんでした。今となってはそう思います。
大学を卒業してすぐに教職に就いた私には、現場の知識が乏しく、いつも何かが足りないと感じていました。
しかし、Funda簿記は、そのギャップを見事に埋めてくれました。生徒たちはもちろん、実務経験がなく簿記指導を行っている私のような方にも、是非一度体験していただきたいと思います。長い間探していたピースが見つかる感覚が得られますし、職員研修としてこれ以上ない教材だと感じています。
インタビューに応じてくださった有村先生、山本先生、そして生徒の皆さん、お忙しい中ありがとうございました。この場を借りて、改めて深く感謝申し上げます。