日々の現金取引は現金出納帳という会計帳簿で管理しています。
この記事では、現金出納帳の基本概念や記入方法、実際の試験形式についてを簿記初心者向けに分かりやすく解説します。簿記3級では頻出のため、試験本番で点数を取れるようにしておきましょう。
目次
- 現金出納帳とは?
- 補助記入帳とは
- 現金出納帳の記入方法とは?
- 現金出納帳の記入例
- 実際の試験形式
- 現金出納帳の確認問題
- 正解発表
- 現金出納帳:まとめ
なお、簿記を基礎からしっかり学びたい方は、まずは先に下記のトレーニングから始めてみてください。
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現金出納帳とは?
現金出納帳(げんきんすいとうちょう)とは、「いつ」「どこに(どこから)」「どれくらい」現金が動いたのかを記録する補助記入帳です。
補助記入帳とは
補助記入帳とは、特定の勘定科目の増減明細を取引の発生した順に記録するものをいいます。
現金出納帳は、補助記入帳の一種です。
補助記入帳について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
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現金出納帳の記入方法とは?
下の図を例に現金出納帳の記入方法について見ていきます。
- ①補助記入帳の名前…補助記入帳名が記入されます。
- ②日付欄…取引日を記入します。
- ③摘要欄…取引の内容を記入します。(取引先、何の取引か)
- ④収入・支出欄…現金が入ったら収入に、現金が出たら支出に記入します。
- ⑤残高欄…取引した時点での現金の残高を記入します。
現金出納帳の記入例
それでは、簡単な例題を用いて、記入手順についてを解説します。
はじめに、「4月1日 前月繰越300円」を記入します。
前月繰越とは、前月の現金残高分のことをいいます。
そのため、摘要欄に前月繰越と記入し、収入欄と残高欄にそれぞれ300円を記入します。
次に、「4月10日 A株式会社から商品100円を仕入れ、代金は現金で支払った。」という取引を記入します。
まず、摘要欄に上記の取引の旨を記入します。
仕入代金を現金で支払ったため、支出欄に100円を記入し、残高欄を100円減少させます。
次に、「4月24日 B株式会社から売掛金200円を、現金で受け取った。」という取引を記入します。
先ほどと同様に、上記の取引の旨を摘要欄に記入します。
今回は売掛金を現金で回収したため、収入欄に200円を記入し、残高欄を200円増加させます。
最後に、「4月30日 月末のため現金出納帳を締め切る。」という取引を記入します。
月末になったら帳簿を締めます。そのため、残高欄の400円を次月繰越として支出欄に記入します。
また、入金額と支出額の合計金額を下に記入し、一致するかを確認します。
次の月になったら、4月1日同様に前月繰越の記入から始めます。
現金出納帳は取引によって現金が増えたのか、減ったのかを記載する帳簿です。
そのため、現金が増えたら収入側に記載、現金が減ったら支出側に記載します。
実際の試験形式
現金出納帳は、簿記3級の大問2で出題されます。
取引が提示され、どの補助簿に記入されるかを選ぶ選択形式の問題です。
先ほどの例題を見てわかるように、現金を支払ったり受け取ったりしたときに現金出納帳への記入を行います。
本番の試験で点数を取れるように、しっかり対策しておきましょう。
現金出納帳の確認問題
それでは、ここまでの内容を踏まえて、現金出納帳に関する問題です。
次の取引は現金出納帳に記入されるでしょうか?
タップで回答を見ることができます
現金出納帳に記入される
現金出納帳に記入されない
正解発表
正解は、選択肢②現金出納帳に記入されないです。
現金出納帳(げんきんすいとうちょう)とは、「いつ」「どこに(どこから)」「どれくらい」現金が動いたのかを記録する補助記入帳です。
問題文の取引は仕入代金を小切手を振り出して支払っているため、当座預金が減少しています。したがって、現金は発生していないため、現金出納帳には記入しません。
小切手とは、銀行などの金融機関が発行する有価証券で、お金を受け取る権利が書かれているものです。
小切手の仕訳方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
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