企業は、日々の取引やお金の流れを帳簿に記録する必要があります。
帳簿には大きく2種類あり、決算書を作成するための主要簿と内部管理を行うための補助簿があります。
今回の記事では、後者の補助簿について詳しく解説していきます。簿記3級では頻出のため、試験本番で点数を取れるようにしておきましょう。
主要簿について詳しく知りたい方はこちら
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目次
- 補助簿とは?
- 補助記入帳とは
- 補助元帳とは
- 補助簿の確認問題
- 正解発表
- 補助簿学習の要点
- 補助簿の種類
- 実際の試験形式
- 補助簿:まとめ
なお、簿記を基礎からしっかり学びたい方は、まずは先に下記のトレーニングから始めてみてください。
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補助簿とは?
補助簿(ほじょぼ)とは、内部管理のために日々の取引を勘定科目ごとに記録する帳簿のことをいいます。補助簿は必要に応じて作成する帳簿で、主要簿よりも詳細に取引を記録します。
補助簿には「補助記入帳」と「補助元帳」の2種類があります。
補助記入帳とは
補助記入帳とは、特定の勘定科目の増減を取引の発生した順に記録するものです。
会社の内部管理目的で利用する帳簿であり、重要な勘定科目に利用されます。
具体例:現金出納帳
補助記入帳の具体例として、現金出納帳を挙げて説明します。
現金出納帳とは、 「いつ」「どこに(どこから)」「どれくらい」現金が動いたのかを記録する補助記入帳です。
下の図を例に記入方法について見ていきます。
- ①補助記入帳の名前…補助記入帳名が記入されます。
- ②日付欄…取引日を記入します。
- ③摘要欄…取引の内容を記入します。(取引先、何の取引か)
- ④収入・支出欄…現金が入ったら収入に、現金が出たら支出に記入します。
- ⑤残高欄…取引した時点での現金の残高を記入します。
記入する際のポイントとして、取引の発生順に記録します。これにより、現金の流れと残高を把握することができます。
現金出納帳についてより詳しく学びたい方は、こちらの記事をご覧ください。
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補助元帳とは
補助元帳とは、特定の勘定科目を取引先別、品目別等に区分して記録するものです。
総勘定元帳では分からない詳細な科目を知りたい時に利用します。
具体例:商品有高帳
補助元帳の具体例として、商品有高帳を挙げて説明します。
商品有高帳とは、商品の種類別に、受け入れ、払い出し、在庫の状況を明らかにするための帳簿です。
下の図を例に記入方法について見ていきます。
- ①補助記入帳の名前…補助記入帳名が記入されます。
- ②日付欄…取引日を記入します。
- ③摘要欄…商品が変動した取引を記入します。
- ④受入欄…商品在庫が増えた際に、増えた「数量、単価、金額」を記入します。
- ⑤払出欄…商品在庫が減った際に、減った「数量、単価、金額」を記入します。
- ⑥残高欄…取引によって変動した商品在庫の「数量、単価、金額」を記入します。
商品有高帳の記入ポイントとしては、商品の種類別に在庫の状況が分かることです。補助元帳は総勘定元帳と異なり、具体的な項目を知ることができる特徴があります。
補助簿の確認問題
それでは、ここまでの内容を踏まえて、補助簿に関する問題です。
補助簿の説明として適切なものは次のうちどれでしょう?
タップで回答を見ることができます
決算書を作成するための帳簿
内部管理のための帳簿
仕訳帳をもとに作成する帳簿
純資産の変動をまとめるための帳簿
正解発表
正解は、選択肢②内部管理のための帳簿です。
補助簿とは、内部管理のために日々の取引を勘定科目ごとに記録する帳簿のことをいいます。
補助簿学習の要点
補助簿は内部管理のために、日々の取引を勘定科目ごとに記録する帳簿です。
したがって、どのような取引が発生したときにどの補助簿に記録を行うのか?を押さえることが重要です。
補助簿の種類
現金を使った取引は現金出納帳、仕入販売の取引は商品有高帳・売上帳・仕入帳のように、どのような取引が生じたら、どの補助簿に記入するのかを押さえておきましょう。
実際の試験形式
簿記3級の試験では大問2で補助簿に関する問題が出題されます。
取引が提示され、どの補助簿に記入されるかを選ぶ選択形式の問題です。
該当する補助簿は1つの場合だけではなく、複数の場合もあるため注意が必要です。
しっかり対策しておきましょう。
補助簿:まとめ
今回は簿記3級に登場する「補助簿」の意味について解説しました。
補助簿は、主要簿と異なり、内部管理のために日々の取引を勘定科目ごとに記録する帳簿のことをいいます。
本番の試験では大問2で出題されるため、しっかり理解しておきましょう!
また、決算書や企業のビジネスについて少しでも興味を持っていただけましたら幸いです。
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