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試験情報

2024/10/03

【簿記3級】前受金の仕訳問題をわかりやすく解説

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簿記3級で出題される前受金の仕訳問題

簿記3級では、問題文で与えられている取引を仕訳に変換する仕訳問題が出題されます。
通常、勘定科目と金額の完全解答で、配点が付与されます。
簿記3級で出題される前受金の仕訳問題
部分点方式ではありませんので、似ている勘定科目名を選んだり、金額の入力ミスをしたりしないように注意しましょう。
簿記3級で出題される前受金の仕訳問題
この記事では、簿記3級で出題される前受金の仕訳問題について解説しています。
問題の出題傾向や解き方を紹介していますので、簿記3級を勉強中の方はぜひご覧ください。
最後には本試験レベルの練習問題も用意していますので、ぜひ挑戦してみてください。
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目次

  • 簿記3級で出題される前受金の仕訳問題
  • 前受金の概要
  • 前受金の出題傾向
  • 簿記3級での前受金の配点
  • 前受金の問題集
  • 前受金の仕訳問題を解く手順
  • ①問題文から論点を読み取る
  • ②問題文から取引パターンを読み取る
  • ③勘定科目を仕訳に記入する
  • 前受金の仕訳問題の事例
  • 前受金の仕訳問題
  • 前受金の仕訳問題の解答解説
  • 前受金の仕訳問題の解き方まとめ

なお、今の実力を試したい方向けに、前受金の仕訳問題を3問用意しました。
ぜひ、力試しに下記のトレーニングにも挑戦してみてください。

おすすめトレーニング

【仕訳トレーニング】簿記3級の前受金の仕訳問題に挑戦しよう!

【仕訳トレーニング】簿記3級の前受金の仕訳問題に挑戦しよう!

簿記3級で登場する「前受金」の仕訳問題に挑戦できるトレーニングコンテンツです。

クイズに挑戦する

前受金の概要

前受金とは、商品の販売に先立ち、販売代金の一部を手付金や内金として受け取った場合に増加する勘定科目です。
後日サービスや商品を受け渡す義務であるため、負債として計上されます。
前受金の概要
前受金の勘定科目
前受金の基本については、下記の記事にて詳しく解説しています。
もし知識に自信のない方は、先にご覧ください。

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前受金の出題傾向

日商簿記3級での前受金の仕訳問題は、大きく2パターンに分かれます。

  1. 代金の一部前受け
  2. 手付金相殺後の代金受け取り

それぞれ1つずつ解説していきます。
前受金の出題傾向

①代金の一部前受けのときの仕訳

代金の一部を前受けしたときの仕訳パターンです。
このとき、前受金が増加しますので、貸方(右側)に前受金を記入します。
代金の一部前受けのときの仕訳

②手付金相殺後の代金受け取りのときの仕訳

商品を販売し、手付金相殺後の代金を受け取ったのときの仕訳パターンです。
このとき、前受金が減少しますので、借方(左側)に前受金を記入します。
また、商品代金の残高も受け取るため、他の決済手段(現金など)の勘定科目も借方に記入します
手付金相殺後の代金受け取りのときの仕訳

簿記3級での前受金の配点

前受金の仕訳問題は、簿記3級試験の第1問に1~2問出題されます。
第1問は45点満点で、1問3点の仕訳問題が15問出題される問題構成です。
したがって、前受金の仕訳問題ができるようになることで、3〜6点をものにすることができます。
簿記3級での前受金の配点
第1問の対策方法については、下記の記事で詳しく解説しています。
目安の時間配分や問題を解く際の注意点などについて触れていますので、ぜひ参考にしてみてください。

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前受金の問題集

簿記の学習アプリ「Funda簿記」では、前受金の仕訳問題を全パターン解くことができます。
問題を出題する設定は下記の通りです。

  • 級:簿記3級
  • 出題の方式:カテゴリー別
  • 論点の選択:手付金・内金
  • 問題の出題数:自由

簿記の学習アプリ「Funda簿記」の練習問題
また、Funda簿記を利用していない方も、LINEから問題を解くことができます。
ぜひ下記より練習問題に挑戦してみてください。
Funda簿記の公式LINE

前受金の仕訳問題を解く手順

前受金の仕訳問題を解く手順は次の3ステップです。

  1. 問題文から論点を読み取る
  2. 問題文から取引パターンを読み取る
  3. 勘定科目を仕訳に記入する

ここからは、前受金の仕訳問題を解く手順を1つずつ解説します。

①問題文から論点を読み取る

最初に、問われている「論点」を問題文から読み取ります。
ここでの論点とは、通常の商品売買取引(「商品を仕入れ、代金を現金で支払う」などの取引)と異なる点のことを指します。

下の事例では「内金」「受け取った」と書いてあるため、前受金の論点であることが読み取れます。
前受金の仕訳問題を解く手順①

②問題文から取引パターンを読み取る

次に、問題文から問われている「取引パターン」を読み取ります。
通常の商品売買以外の取引には、取引パターンが複数あります。(例:「商品の販売時」と「代金の回収時」など)

下の事例では「商品の注文を受け」「内金として受け取った」と書いてあるため、代金の一部前受けのパターンであることが読み取れます。
前受金の仕訳問題を解く手順②
論点を正しく読み取っても、取引パターンを読み間違えると、もちろん正しい仕訳は導き出せません。
問題文をしっかり読み、取引パターンも正確に把握しましょう。

③勘定科目を仕訳に記入する

最後に、勘定科目と金額を一つずつ仕訳に記入します。
取引パターンから勘定科目が増加しているのか、減少しているのかを判断して、記入しましょう。
前受金の仕訳問題を解く手順③

前受金の仕訳問題の事例

以上を踏まえて、簿記3級の本試験レベルの仕訳問題に挑戦してみましょう。
「解く手順」を参考に、取引の仕訳として正しいものを選択肢から選んでください。

前受金の仕訳問題


商品695,800円(原価555,944円)を販売し、代金のうち376,700円は注文時に受け取っていた手付金を充当し、残額は掛けとした。

前受金の仕訳問題の選択肢

タップで回答を見ることができます

1

選択肢①

2

選択肢②

3

選択肢③






みなさんわかりましたか?

この問題の正解は選択肢①でした。
前受金の仕訳問題の解答

前受金の仕訳問題の解答解説

「解く手順」に沿ってこの問題の解き方を解説します。

①問題文から論点=前受金を読み取る

最初に、問われている「論点」を問題文から読み取ります。
今回の問題では「受け取っていた内金」と書いてあるため、前受金の論点であることが読み取れます。
前受金の仕訳問題の解答解説

②問題文から取引パターン=手付金相殺後の代金受け取りを読み取る

次に、問題文から問われている「取引パターン」を読み取ります
今回の問題では「商品を販売し」「注文時に受け取っていた手付金を充当し」と書いてあるため、手付金相殺後の代金受け取りのパターンであることが読み取れます。
前受金の仕訳問題の解答解説
【今回の取引パターン】
今回の前受金の取引パターン

③勘定科目を仕訳に記入する

最後に、登場する勘定科目を見落とさないように注意しながら、勘定科目と金額を仕訳に記入します。
今回の問題文には3つの勘定科目が登場します。
前受金の仕訳問題の解答解説

売上の発生

問題文の「商品695,800円を販売し」より、売上が発生しています。
売上は収益グループに属する勘定科目であるため、貸方(右側)がホームポジションです。
したがって、売上の発生を表現するために、売上のホームポジションである貸方(右側)に記入します。
前受金の仕訳問題の解答解説
売上の勘定科目

前受金の減少

問題文の「代金のうち376,700円は注文時に受け取っていた手付金を充当し」より、前受金が減少しています。
前受金は負債グループに属する勘定科目であるため、貸方(右側)がホームポジションです。
したがって、前受金の減少を表現するために、前受金をホームポジションとは逆の借方(左側)に記入します。
前受金の仕訳問題の解答解説
前受金の勘定科目

売掛金の増加

問題文の「代金のうち376,700円は注文時に受け取っていた手付金を充当し、残額は掛けとした」より、売掛金が増加しています。
売掛金は資産グループに属する勘定科目であるため、借方(左側)がホームポジションです。
したがって、売掛金の増加を表現するために、売掛金のホームポジションである借方(左側)に記入します。
前受金の仕訳問題の解答解説
売掛金の勘定科目
以上より正しい仕訳は選択肢①となります。
前受金の仕訳問題の解答

前受金の仕訳問題の解き方まとめ

簿記3級の前受金の仕訳問題の解き方を解説してきました。
簿記3級の中で基本的な取引の一つであるため、試験を受ける方は必ず解けるようになりましょう。

試験合格レベルになると「仕訳問題を解く手順」に沿って瞬時に解答することができるようになります。
問題を繰り返し練習して、仕訳問題を一瞬で解けるようになりましょう!

簿記の学習アプリ「Funda簿記」では、今回のような本試験レベルの問題が解き放題です。
繰り返し問題を解いて理解度を深めたい方は、ぜひFunda簿記で一緒に勉強しましょう!
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この記事を書いた人

著者:大手町のランダムウォーカー

大手町のランダムウォーカー

Funda社運営

トータルSNSフォロワー20万人の会計インフルエンサー。著書の『世界一楽しい決算書の読み方』はシリーズ累計30万部突破。

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