推薦入学が決まった高校生に簿記アプリを導入
この記事では、推薦での入学が決まった高校生向けに、Funda簿記アプリを導入した静岡県立大学経営情報学部(以下静岡県立大学)の事例を紹介します。
今回は上野先生と、大学入学前に簿記3級に合格した4名の学生に、詳しくお話を伺いました。
上野 雄史(うえの たけふみ) 静岡県立大学経営情報学部 教授
静岡県立大学経営情報学部助教、講師、准教授等を経て、2021年より現職。
専門は財務会計・経営分析で、年金・保険・リスクのトライアングル関係を会計学の視点で研究している。
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目次
- 推薦入学が決まった高校生に簿記アプリを導入
- 静岡県立大学で導入
- 導入の背景
- 導入効果
- 高校生が大学入学前に簿記の資格を取ったほうがいい理由
- 世の中の仕組みがわかる
- 会計の講義についていける
- 大学1年生で簿記2級取得を目指せる
- 簿記アプリの感想
- ビジネスの知識がなくても楽しく学べた
- アプリだけで簿記3級に合格できた
- 簿記アプリ導入の流れ
- ①利用生徒の募集
- ②アカウントの発行
- ③使い方の指導
- ④進捗の管理
- アプリ導入の際の留意点
- 学習を強制しない
- 学習スピードを制限しない
- まとめ
静岡県立大学で導入
静岡県立大学では2024年の1月頃、推薦生向けにFunda簿記が導入されました。
まずは上野先生に、推薦生向けにFunda簿記を導入することに至った背景と、その導入効果について伺いました。
導入の背景
大手町さん
今回はどのような背景で、推薦入学生にFunda簿記を導入することになりましたか?
上野先生
推薦生は一般生と約3か月の勉強期間の差による学力格差がどうしても生まれてしまいます。
そのため、事前課題を出しますが、しっかりとした指導・管理まではできないので、そこまで効果は出ません。
そこで、授業でも活用していたFunda簿記アプリを使って、簿記3級取得を目指す講座を始めることにしました。
静岡県立大学における授業でのFunda簿記の導入事例については、こちらの記事をご確認ください。
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大学の授業で簿記の学習アプリを導入!静岡県立大学経営情報学部事例
boki.funda.jp/blog/article/case-1013
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導入効果
大手町さん
導入の効果としてはどのようなものがありましたか?
上野先生
推薦生にとってのアドバンテージとして効果がありました。
簿記の講義はもちろん、それ以外の講義にも、簿記の知識を持っていることは良い影響があるようで、今回チャレンジした学生さん達はいいスタートを切れていますね。
高校生が大学入学前に簿記の資格を取ったほうがいい理由
ここからは、Funda簿記を活用して簿記3級を取得した学生に、大学入学前に簿記を取得したことのメリットを伺いました。
世の中の仕組みがわかる
大手町さん
簿記3級の合格おめでとうございます!
簿記を勉強してみて、どうでしたか?
学生
面白いなと思いました。
全く知らなかったお金の流れや、減価償却によって資産の価値を減らしていく仕組みなどが知ることができて良かったです。
会計の講義についていける
大手町さん
大学の講義を受ける上で、先に簿記3級を取っていたことのメリットはありましたか?
学生
会計学の講義でとても役に立ちました。
当たり前に登場するBSやPLの図を見ても、簿記の知識があるので全く問題なく読むことができました。
大学1年生で簿記2級取得を目指せる
大手町さん
簿記3級に合格後、簿記2級も勉強されていますか?
学生
はい。私は税理士や会計士に興味を持っているので、1年生の間に2級を取りたいと思い、勉強しています。
大手町さん
おーいいですね!
簿記2級を取れば就活でも活かせますし、さらには大学生の間に税理士や会計士を目指せるので、良いスタートダッシュがきれましたね。
簿記アプリの感想
続いて、Funda簿記を使って勉強した感想を伺いました。
ビジネスの知識がなくても楽しく学べた
大手町さん
Funda簿記アプリでの勉強はどうでしたか?
学生
楽しく学べました。
家計簿もわからず、会計系の言葉にも馴染みがなかったのですが、納得することができました。
ビジネスの知識がなくても問題なかったです。
アプリだけで簿記3級に合格できた
大手町さん
簿記3級の勉強はFunda簿記アプリのみでしたか?
学生
はい、今回がはじめての簿記の勉強でしたが、簿記アプリだけで合格できました。
自分で練習問題を繰り返し解くことで、知識が定着していきました。
簿記アプリ導入の流れ
次に、Funda簿記アプリを導入し、推薦入学生が合格するまでの流れを上野先生に伺いました。
- 利用生徒の募集
- アカウントの発行
- 使い方の指導
- 進捗の管理
①利用生徒の募集
大手町さん
Funda簿記を導入するにあたって、どのような手順で進めましたか?
上野先生
まずは12月末、推薦入学生に、Funda簿記を使って簿記3級合格を目指す講座を開催することを説明し、生徒さんを募集しました。
②アカウントの発行
大手町さん
募集して何名集まりましたか?
上野先生
9名集まりましたね。そこで、1月中にその生徒さんたちのFunda簿記のアカウントを発行しました。
③使い方の指導
大手町さん
実際にFunda簿記はどのように使いましたか?
上野先生
基本的には生徒さんがアプリで自習するスタイルです。
そのため、1月末にFunda簿記の使い方などを指導しました。また「2月末までに簿記3級の合格を目指そう」とも伝えました。
④進捗の管理
大手町さん
合格するまではどのようにサポートしましたか?
上野先生
生徒さんを集めて、どれくらいの進捗なのか、といった進捗管理は行っていました。
しかし、Funda簿記アプリは高校生でもどんどん進められるので、多くの生徒さんがはやいペースで進めていましたね。
大手町さん
進捗がはやかった生徒さんはどのぐらいで受かりましたか?
上野先生
最短だと2月末に合格したので、期間は2ヵ月弱ですね。
他の生徒さんの多くも3月や4月中には受かりました。
大手町さん
2ヵ月弱で3級合格はとてもはやいですね!
アプリ導入の際の留意点
最後に、Funda簿記を導入するうえで、先生が注意するべきポイントを教えていただきました。
学習を強制しない
大手町さん
他の大学でも導入する際に、注意するべきポイントはなんですか?
上野先生
学習を強制しないことですね。
適度に進捗を見たほうがいいのですが、上手く進んでいない生徒さんに対して「やれやれ」と強制させるのはよくないです。
殺伐とした雰囲気になって、アプリを開くことがいやになってしまいますから。
学習スピードを制限しない
大手町さん
他に注意点はありますか?
上野先生
はやく進められる生徒さんには、勝手に進めてもらうことですね。
他の講義だとそれは難しいのですが、Funda簿記アプリならひとりでに進められるので、制限しないことも大事だと思います。