簿記2級を取得した多くの方が「この知識をどう活かせばいいのか?」というキャリアの分岐点で悩んでいるかと思います。簿記2級は履歴書にも書ける国家資格であり、経理や会計の世界では一定の評価を得られる強力な武器です。
しかし「資格を取っただけ」で終わらせてしまってはもったいないのも事実です。本記事では、簿記2級取得後の就職や転職、副業、実務スキルアップといったキャリアの可能性を網羅的に解説します。
目次
- 簿記2級取得後のキャリアの選択肢
- 経理・会計職への就職・転職
- 社内異動や昇進に活かす
- 副業・フリーランスでの活用(確定申告)
- 他のビジネススキル・資格と組み合わせたキャリア形成
- 実務で求められるスキルとは?資格以外に必要な力
- 会計ソフトの操作スキル
- Excel・スプレッドシートでの数値管理能力
- 決算書やキャッシュフロー計算書の読解力
- キャリアに活かすための勉強法とステップアップ戦略
- 実務未経験者が経験を積むには
- 働きながらスキルを高める方法
- 資格と実務経験をどう両立させるか?
- まとめ
簿記2級取得後のキャリアの選択肢
簿記2級を取得した後には、どのようなキャリアの広がりがあるのでしょうか。以下では代表的な4つの方向性をご紹介します。
- 経理・会計職への就職・転職
- 社内異動や昇進に活かす
- 副業・フリーランスでの活用(確定申告)
- 他のビジネススキル・資格と組み合わせたキャリア形成
経理・会計職への就職・転職
企業の経理部門や会計事務所への就職・転職は、簿記2級取得者にとって王道のキャリアパスです。
簿記2級を持っていることで、仕訳・帳簿管理・試算表作成などの基本的な会計業務が理解できていると評価され、未経験でも採用されるチャンスが広がります。
特に中小企業やベンチャー企業では即戦力としての期待も高く、実務に触れながらさらにステップアップを目指せます。
社内異動や昇進に活かす
現在の職場でキャリアアップを目指す際にも、簿記2級は大きなアドバンテージとなります。
たとえば、営業職や総務職から経理部門へ異動したいとき、あるいはチームリーダーやマネージャーに昇進する際に、会計の基礎知識があると業務理解が深まり、社内での信頼を得やすくなります。管理職には「数字を読む力」が求められるため、その下地としても有効です。
副業・フリーランスでの活用(確定申告)
近年では、副業やフリーランスとして働く人が増えていますが、会計知識はその際にも役立ちます。
副業として収入がある場合、自分で確定申告を行う必要があります。簿記2級の知識があれば、青色申告や経費計上、損益管理もスムーズに行えます。お金の流れを「見える化」できる点でも強力なスキルです。
他のビジネススキル・資格と組み合わせたキャリア形成
簿記2級は会計のスキルにとどまらず、他分野との組み合わせでより大きな武器になります。
たとえば「営業×会計」であれば、顧客の財務状況を理解し、適切な提案をする力が身につきますし、「マーケティング×会計」であれば、販促活動のROI(費用対効果)を数字で評価できるようになります。簿記2級は、他スキルとの「掛け算」でキャリアを広げる土台になります。
実務で求められるスキルとは?資格以外に必要な力
資格を持っているだけでは現場で活躍できないこともあります。ここでは、実務で求められるスキルについて見ていきましょう。
会計ソフトの操作スキル
現場の経理業務では、仕訳を紙で書くのではなく、会計ソフトへの入力が基本です。
中小企業では「弥生会計」や「PCA会計」、クラウド型では「freee」「マネーフォワード」などが主流です。これらの操作方法を知っていると、即戦力として実務に入りやすく、職場での評価も高まります。
Excel・スプレッドシートでの数値管理能力
日々の業務では、会計ソフト以外にExcelやGoogleスプレッドシートでのデータ整理、集計作業も頻繁に行われます。
特に、SUMIFやVLOOKUPなどの関数、ピボットテーブルの活用ができると、財務分析や経費管理の精度が高まります。実務では「簿記+Excel」がセットで求められると考えておきましょう。
決算書やキャッシュフロー計算書の読解力
単なる入力作業にとどまらず、「数字の意味を読み取る力」があるとさらに評価されます。
特に、貸借対照表(BS)や損益計算書(PL)、キャッシュフロー計算書(CF)を見て、会社の財務状態や経営状況を把握できると、経営陣や上司からの信頼も厚くなります。分析力は、今後のキャリアアップにも直結するスキルです。
キャリアに活かすための勉強法とステップアップ戦略
資格を取ったあと、どう学び続けるかがその後の成長を左右します。ここでは、ステップアップのための学習戦略を紹介します。
実務未経験者が経験を積むには
資格はあっても、実務経験がないと採用されにくいこともあります。
そんなときは、パートや派遣、会計事務所のアルバイトなどからスタートし、徐々にスキルと経験を積むのがおすすめです。実務に触れながら覚えることで、簿記2級の知識が「現場の言語」として定着します。
働きながらスキルを高める方法
仕事をしながらでもスキルアップは可能です。
たとえば、業務の中で分からなかった用語を調べたり、経理日誌をつけてアウトプットを習慣化するなど、日々の行動に学びを組み込むのがポイントです。さらに通信講座やYouTube講義なども活用すれば、時間を有効に使って成長できます。
資格と実務経験をどう両立させるか?
次の資格(簿記1級・税理士など)を目指す場合、仕事と勉強の両立が課題になります。
このとき重要なのが「学習の優先順位をつけること」と「スケジュール管理」です。短時間でも集中して取り組めば、働きながらでも合格は十分可能です。自分に合った学習スタイルを見つけて、無理なく継続することが成功のカギになります。
次のステップとしておすすめの資格については下記の記事で詳しく解説しています。
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まとめ
簿記2級は、あなたのキャリアを大きく広げる出発点です。就職・転職だけでなく、副業やスキルアップにも直結し、さまざまな可能性を切り開いてくれます。
重要なのは、「資格を活かして何をしたいのか」を明確にし、自分の強みと組み合わせてキャリアをデザインしていくことです。この記事を参考に、ぜひ次の一歩を踏み出してください。