簿記2,3級がネットでも受けられるようになったことで、受験者にとっては簿記試験にチャレンジできる回数も増えました。
簿記検定取得を希望する方は、このチャンスを使わない手はありません。
ネット試験対策を十分に行い、試験当日を迎えられるようにしましょう。
こちらのページでは、下記の3点についてをわかりやすく解説します。
- 従来の簿記試験とネット試験との違い
- ネット試験で気をつけるべきポイントや注意点
- ネット試験に合格するための勉強方法や対策方法
簿記検定のネット試験の受験を考えられている方にとって、役に立つ内容となっています。ぜひ最後までご一読ください。
また、ネット試験で簿記検定に効率的に合格したい方には、簿記学習アプリ「Funda簿記」がおすすめです。
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目次
- 簿記検定のネット試験とは?
- 紙の試験
- ネット試験
- ネット試験と紙の試験との違いとは?
- 開催日数
- 申し込み方法
- 当日の流れ
- ネット試験で気をつけるべきポイントとは?
- 注意点①:解答方法
- 注意点②:パソコンの操作方法
- 注意点③:試験会場での勉強
- ネット試験のメリット・デメリットとは?
- メリット
- デメリット
- ネット試験の勉強方法や対策方法とは?
- ネット試験合格のための勉強方法
- ネット試験向けのオススメ教材
- 簿記検定のネット試験:まとめ
簿記検定のネット試験とは?
まずは、従来の紙で行われていた簿記試験の概要から順に整理してお伝えします。
紙の試験
従来の簿記試験では紙の試験のみでした。
しかし、紙の試験は2021年6月実施分から改正が行われました。
そのため、2021年2月実施分までの紙の試験と2021年6月実施分からの紙の試験では、試験内容が少し異なります。
具体的な試験内容の違いについては後述します。
ネット試験
ネット試験とは、2020年12月から導入された新しい試験です。ネット試験の内容は、2021年6月実施分からの紙の試験と同様です。
実際にネット試験を受けた立場から申し上げると、ネット試験と従来(2021年2月実施分までの紙の試験)は違うものと思っていたほうが良いです。
もちろん、出題範囲や合格基準など、ネット試験と従来(2021年2月実施分までの紙の試験)で変わらない点もあります。
しかし「従来(2021年2月実施分までの紙の試験)と同じもの」という認識でいると、ネット試験当日に後悔してしまうことになりかねません。
そのためネット試験を受験する際には、ネット試験専用の対策を取る必要があります。
ネット試験の対策については後ほど解説します。
続いて、具体的に従来(2021年2月実施分までの紙の試験)とネット試験では何が違うのかを解説していきます。
ネット試験と紙の試験との違いとは?
ここでは紙の試験とネット試験の違いについて、以下3点を中心にお伝えします。
- 開催日数の違い
- 申し込み方法の違い
- 簿記検定の当日の流れ
それでは、一つずつ見ていきましょう。
開催日数
2020年12月からは、簿記試験がネットでも受けられるようになりました。
紙の試験は11月・6月・2月と年3回の実施されますが、ネット試験は随時施行であるため開催日数が限定されていません。
例えば、2021年12月のネット試験開催状況を見てみましょう。
- 東京都 渋谷テストセンター:27日〜31日を除くすべての日で試験開催
- 大阪府 PCカレッジ東梅田校テストセンター:6日、12日、13日、20日、27〜31日を除くすべての日で試験開催
渋谷テストセンターの場合、1日~26日は毎日開催しているのが分かります。
(※ネット試験の施行休止期間が年に3度設けられています。休止期間は受験できないのでご注意ください)
日商簿記検定試験(2級・3級)ネット試験の施行休止期間の設定について|商工会議所の検定試験
申し込み方法
紙の試験とネット試験とでは、申し込み方法にも違いがあります。
紙の試験は各商工会議所が窓口になっていて、受験希望地の商工会議所へ問い合わせて申し込む流れです。
一方でネット試験は、CBTのホームページだけで完結します。
CBTとは、日商簿記ネット試験の施行業務委託先である「株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズ(CBT-Solutions)」のことです。
なお、ネット試験での申し込みは、以下のサイトから詳細をご確認ください。
受験の申し込みの流れ(ネット試験)|商工会議所の検定試験
当日の流れ
ここで、簿記検定当日の流れを確認しておきましょう。
特に初めてネット試験を受ける方は、予め流れを把握しておくことで当日慌ててしまうことも最小限に抑えられます。
当日の試験会場
ネット試験の試験会場は、商工会議所から指定された「ネット試験会場」です。
ネット試験と聞くと自宅で受験できるものと思われがちですが、ネット試験専用の試験会場が設けられている点にご注意ください。
ネット試験会場のリストは、以下のサイトから詳細を確認できます。
商工会議所ネット試験施行期間|商工会議所の検定試験
試験会場の住所、交通手段などを間違えないよう十分確認してから本番を迎えるようにしましょう。
なお、試験前日には商工会議所から試験案内のメールが届きます。メール内でも試験日時や試験会場、必要な持ち物などを確認することが可能です。
必要な持ち物
必要な持ち物は本人確認証と電卓の2点ですので、当日忘れないようご注意ください。
試験会場到着後
試験会場では、試験開始の30分前から受付が行われます。
まずは、受付で本人確認を済ませましょう。その後は5分程度の試験説明があります。
試験会場ではボールペンと計算用紙が配られますので、持参した電卓と一緒に試験に挑みましょう。
ここで抑えておきたい大切なポイントは、ボールペンと計算用紙は試験会場で配られるものの、試験終了後に返す必要があること、自分のボールペンと計算用紙を試験会場へ持ち込めないことです。
試験終了後
ネット試験の場合は、合否も当日に判明します。試験結果がその場で画面表示されますので、合否と点数を確認してください。
なお、試験結果の印刷については手動で行う必要があります。
ここまで、ネット試験当日の流れをざっくりと解説しました。
従来の紙の試験とは少し違うのが理解できたかと思います。
また、従来の簿記試験とネット試験では解答方法も異なります。
解答方法は、試験の合否にも直結するとても重要な部分になりますので、次章で細かく解説していきます。
ネット試験で気をつけるべきポイントとは?
ネット試験を受ける前に「気をつけるべきポイント、注意点」も抑えておきましょう。
ここでは、以下3つを解説していきます。
- ネット試験の解答方法
- パソコンの操作方法
- 試験会場での勉強
では、一つずつ確認していきましょう。
注意点①:解答方法
ネット試験では、すべての問題をパソコンで解答していきます。
従来の試験では、問題用紙・答案用紙・計算用紙が手元にありましたが、ネット試験で手元にあるのは計算用紙のみです。
パソコン画面にメモをすることもできないため、従来の試験に慣れていた方は違いに戸惑うかもしれません。
鉛筆を使いながら手元の解答用紙に記入していく従来の試験とは解答方法が大きく異なりますので、ご注意ください。
また、ネット試験は勘定科目がプルダウンの選択式になっています。
従来の試験では、勘定科目を約30個の中から探す必要がありました。
しかし、ネット試験ではプルダウン式で表示される6つの候補から選べば良いので、受験者側からすると解答の候補が絞られることになります。
注意点②:パソコンの操作方法
パソコンの操作方法に慣れていないと、ネット試験当日に解答しにくくなります。
たとえば、次の解答欄へ移動する際にはマウスで操作するよりもキーボードの「Tabキー」で移動した方が、時間のロスを防げるでしょう。
ネット試験ではパソコン画面、キーボード、手元のメモ用紙の3つで視線の移動が多くなります。
パソコン操作に慣れていないと、操作自体で緊張したり解答に時間がかかってしまったりと、余計な負担が生じてしまいかねません。
また、パソコン操作をする際には、ネット回線やシステム上の不具合に不安を持つ方もいることでしょう。
過去のネット試験でも、
- カンマが自動で入らずに0点になってしまう
- 連結会計の問題が表示されない
などの不具合が報告されています。
そのようなトラブル時には、会場の試験官へ事実を伝え、指示を待ちましょう。
また、日本商工会議所には検定試験についての問合せフォームも設置されています。試験後には、この問合せフォームに連絡することをおすすめします。
検定試験についてのお問い合わせ|日本商工会議所
注意点③:試験会場での勉強
試験会場に着席後、参考書や過去問を使用して復習したいと考える方もいると思います。
しかし、私が受験した時には着席後すぐに試験開始となったため、ゆっくり復習をする時間がありませんでした。
これは私が受験した時の出来事ですが、他会場でも同様のケースは考えられますので頭の片隅に置いておくと良いかもしれません。
なお、ネット試験を受ける際の注意点については、公式サイト内の以下のページでもご確認頂けます。
日商簿記検定試験(2級・3級)ネット試験について|商工会議所の検定試験
ネット試験のメリット・デメリットとは?
簿記検定をネット試験で受けるメリット・デメリットについて解説します。
メリット
紙の試験では試験日が年に3回ありますが、ネット試験では随時施行であるため試験を受ける機会が増えるメリットがあります。そのため、たとえ不合格だったとしても、もう一度復習して再チャレンジをすることができます。
また、ネット試験では合否もその場で確認できるため、合格点に達しなかった場合はすぐに対策を立てることが可能です。
デメリット
デメリットとしては、パソコン操作に慣れていないと解答しづらい点です。紙の試験とは異なり、画面にメモをすることができないため記入ミスが起こる可能性があり、本来とれるはずだった点数を取りこぼしてしまうかもしれません。
ネット試験の勉強方法や対策方法とは?
ネット試験での出題範囲は、従来の試験と変わりません。しかし、これまでもお伝えしてきたように、基礎の内容は確実に網羅しておく必要があります。
ネット試験合格のための勉強方法
上記を踏まえて、ネット試験に合格する勉強方法としてのおすすめは下記の通りです。
- 参考書1冊を理解するまで読み込む
- 試験対策問題や過去問題を何度も解く
- 解けなかった問題は必ず原因を把握する
試験時間が短くなりましたが、同様に問題も少なくなっています。
時間に猶予は少ないため、従来通りの解答スピードが求められます。
そのため、出題形式に合わせて練習問題をひたすら解き続けることが重要です。
インプットだけでなくアウトプットを繰り返すことで、自分なりの解き方を確立できたり知識の定着を図れたりすることができます。
ネット試験向けのオススメ教材
さて、最後に簿記検定のネット試験に特化した、おすすめの学習教材を紹介します。
「Funda簿記」では、ネット試験を想定した模試や練習問題が好きなだけ受けられる学習アプリとなっています。
システムが自動で問題を生成するため、二度と同じ問題が出題されることはありません。
ぜひ、一緒にアプリを使った簿記の学習をはじめましょう。
簿記検定のネット試験:まとめ
今回は、ネット簿記試験に特化した内容をお伝えしました。
出題範囲や合格基準は変わらないものの、基本的には「従来の試験と違うもの」という認識で試験対策することをおすすめします。
特に、
- 試験時間短縮に伴ってより解答のスピードが求められること
- 各スクールの出題予想にヤマを張ることはおすすめできないこと
- パソコン操作を含め、従来の試験とは異なる解答方法が求められること
などは合否に直結しますので、ネット試験に特化した対策を図るようにしましょう。
ネット試験に合格する勉強方法としては、参考書1冊を読み込んだあとに試験対策問題や過去問題を何度も解くことがおすすめです。
ひたすら問題に触れ続けることで、基礎の内容を網羅できるよう努めましょう。
日商簿記検定へのチャレンジを考えている方は、ぜひ下記のリンクから学習アプリの方もご覧ください。
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